戦場の絶対正義

アカヤネ

登場人物

【「ゴースト」ブラボー分隊】


*ウィリアム・ロバート・カークス

本作の主人公。階級は大尉。米陸軍特殊戦用特殊部隊「ゴースト」のブラボー分隊を率いる。

八年前、ベトナム戦争従軍中、ベトナム共和国ダクラク省のチューチリンで起きた"事件"がトラウマとなり、現在でも記憶の奥深くに刻まれた"彼"の姿や声とともに現出するフラッシュバックに悩まされている。彼の装備しているコルト・ガバメントにその過去の秘密が隠されていると言うが…


#特徴

黒人

身長は一八〇センチ台前半。

髪の毛はチリ毛だが、短く刈っている上に何らかの帽子などを被っていることが多いため、人前に見せることは少ない。


#使用武器

M16A1+M203グレネードランチャー

コルト・ガバメント(コルトM1911A1)

ハイスタンダードHDM 消音拳銃

V40 小型手榴弾

M18 発煙手榴弾



*イーノック・アルバーン

第75レンジャー連隊・斥候狙撃班に所属する若きアメリカ兵。階級は登場当時は上等兵、「ゴースト」の作戦に参加したことで伍長へと昇進した。

彼の兄で、ベトナム時代のウィリアムの戦友だった故ヴェスパ・アルバーンの代わりに、「ゴースト」へと招集される。

実戦を経験したことはないが、狙撃の技術に関しては、兄譲りの才能を見せる。


#特徴

白人

身長一八〇センチ前半台

短い茶髪


#使用武器

H&K HK33SG/1

ブローニング・ハイパワー

ハイスタンダードHDM 消音拳銃



*クレイグ・マッケンジー

元Navy SEALsの隊員でアールと同じ部隊に所属していたが、参加したカンボジアでのある作戦が原因で精神を病み、カナダに逃亡する。その後、孤児だったレジーナを迎え入れ、イエローナイフの山奥深くで二人で暮らしていたが、ウィリアム達の説得、そして自身の恐怖を克服したいという願いとレジーナの将来のために、「ゴースト」に参加し、再び兵士となる道を選ぶ……。


#特徴

身長一八〇センチ台前半

ネイティブ・アメリカンの血を引く。

褐色の肌、茶髪のチリ毛


#使用武器

AKMS

CCG(Combat Crossbow Gun)

Mk.22 Mod0 ハッシュパピー

イサカM37(ステークアウト、オリーブカラー)



*アール・ハンフリーズ

序章から登場。階級は少尉。「ゴースト」ブラボー分隊の副官として、指揮官のウィリアムを支える。 

その多くが、戸籍上は何らかの理由で死亡・行方不明扱いになり、偽物の戸籍と名前を与えられて生活している「ゴースト」の退院達の中では珍しく、彼の名前は本名であり、戸籍も本来の彼のものである。


#特徴

白人

身長一九〇センチ

金髪の短髪


#使用武器

ストーナー63LMG 軽機関銃

MP5SD3

Mk.22 Mod0 ハッシュパピー

チャイナレイク グレネードランチャー

M72 LAW



*イアン・バトラー

「ゴースト」ブラボー分隊の隊員の一人で階級は先任曹長。戦闘技能では狙撃に優れ、しばしば部隊を支援するスナイパーとしての役割を与えられる。

年齢は四十代後半であり、「ゴースト」の隊員達の中では最年長で、長い間、軍務についていたことは確かだが、正確な軍歴は分隊長のウィリアムでも知らない。


#特徴

白人

やや白髪かかり始めた髪の毛


#使用武器

M21スナイパーライフル

ブローニング・ハイパワー

ワルサーPPK


#ネタバレ

その正体は元ドイツ人のナチス親衛隊の青年将校。独ソ戦にて狙撃手としての才能を認められ、北アフリカ戦線に派遣される。アルジェリアにて連合国軍の猛反撃を受けて瀕死となったところを現地の男、イブラヒに助けられて以降、アルジェリア独立のために戦う。一九六二年、アルジェリアからアメリカへ移り、まだ勢力を保っていた「ゴースト」に入隊。CIAの極秘資料によれば、翌年のケネディ大統領狙撃事件に関与したとされている。



*ジョシュア・ティーガーデン 

「ゴースト」ブラボー分隊の通信手を務める一等軍曹。巻き毛がかった金髪が特徴。周囲の空気を敏感に感じとり、部隊の規律を乱さないようにしている。

各種通信機器の扱いに長け、リーと同様に通信機器に関してはソビエト製のものや旧ドイツ、日本製のものでも扱える。


#特徴

白人

身長一八〇センチ台前半

金髪


#使用武器

XM177E2カービン

ブローニング・ハイパワー

ハイスタンダードHDM

AN/PRC-77無線機(指揮室と唯一、つながるように設定されたもの)



*トム・リー・ミンク

「ゴースト」ブラボー分隊の隊員の一人で、階級は一等軍曹。身長一七〇センチと「ゴースト」の中では小柄な体格だが、各種戦闘能力は高く、特に近距離でのナイフ戦闘技能と爆発物の扱いには優れている。特にミサイル、ロケット系の兵器に関しては、特殊訓練の結果、ソビエト製兵器でも使用できる。

気の強い性格から、他の隊員と口論になることもあるが、基本的には仲間思いで優しい性格である。

だが、敵となったものに対しては容赦のない暴力性を発揮する。

同部隊のアーヴィング一等軍曹とはベトナム戦争時から同じ部隊に所属しており、二人の間には特別な絆がある。


#特徴

アジア系アメリカ人

身長一七〇センチ


#使用武器

XM177E2カービン+M203グレネードランチャー

ブローニング・ハイパワー

ハイスタンダードHDM

スティーブンスM77E ショットガン

M72 LAW

M18A1 クレイモア



*アーヴィング・S・アトキンソン

「ゴースト」ブラボー分隊の隊員の一人で機銃手を務める大柄な黒人兵士。 階級は一等軍曹。

その大柄な体格とは逆に性格は心優しく、穏やかであり、部隊の中でいざこざが起こったときの仲裁も彼がすることが多い。

トム・リー・ミンクとはベトナム戦争時代からの戦友。


#特徴

黒人

身長一九五センチ


#使用武器

ストーナー63A 汎用機関銃

ブローニング・ハイパワー

ハイスタンダードHDM



*ハワード・レイエス

「ゴースト」ブラボー分隊の隊員で、前衛を務める。階級は曹長。

父親は不明、母親はメキシコからの不法移民でヒスパニック系の血を引く。7歳の時、母親が国境の向こう側へ送還されてからは、移民が集合するスラム街で生活。学校にも通っていなかったが、自発的に本から学んだことで、米国の一般レベルを上回る知能、知識を持ち、スペイン語をはじめとする語学に堪能。

ゲネルバでの作戦時には、部隊の先頭を切って勇敢に突撃したが、後にウィリアムの身代わりとなって死亡する。



*スパイク

序章のゲネルバ大使私邸襲撃事件の際に登場した「ゴースト」ブラボー分隊所属の選抜射手。

ゲネルバでの戦闘では、イアンの観測手を務めていたが、彼自身も高い射撃技術を持ち、その実力は後々、彼の代理として部隊に入ってきたイーノックにも負けずとも劣らない。

しかし、ベトナム戦争中の記憶に強い心的トラウマを抱えているらしく、カンボジアへの秘密作戦への参加は辞退し、それが故にイーノックが「ゴースト」に入隊することとなった。



【「ゴースト」アルファ分隊の登場人物】


*ウィルフレッド・サンダース

「ゴースト」アルファ分隊の指揮官。階級は少佐。

砕けていて、気さくな性格だが、任務に関しては真剣であり、ブラボー分隊の分隊長を務めるウィリアムを気にかけている。

戦闘能力の高さは、ウィリアム達にも劣らず、飛行中のヘリコプターから眼下の目標に向けて、ロケットランチャーを命中させた。


また、ベトナム戦争中にはグリーンベレーに所属し、自身が分隊長を務める特務部隊「A-738」を率いていた。


#特徴

白人

金髪

身長一八〇センチ台後半


#使用武器

AR-18

ブローニング・ハイパワー

M72 LAW



【「ゴースト」航空機班の登場人物】


*ハル大尉

UH-60ブラックホークの二番機機長。冒頭ではブラボー分隊を特命大使私邸まで輸送するC-123のパイロットも務めていた。


*オコーナー中尉

UH-60ブラックホークの二番機コパイロット。


*ソリッチ少佐

A-10テストパイロット。「ゴースト」の所属隊員ではないが、カンボジアでの秘密作戦に際して、彼の乗機とともにリクルートされた。



【「ゴースト」に関係する登場人物】


*エルヴィン・メイナード

アメリカ陸軍所属の士官。階級は大佐。

特殊戦用特殊部隊、通称「ゴースト」の現在の指揮官。

二十歳以前の記録が封印されているため、正確な年齢は不明だが、四十代と思われる。

また、同じく記録の封印のために、彼の出生地、育ちについても全く不明であるが、十代後半の時点ではアメリカで特殊工作員としての訓練を受け、「愛国者達の学級」に所属していた、と言われる。

二十代前半の数年間は、創設されたばかりの「ゴースト」に隊員として所属し、彼が分隊長として指揮した分隊にはイアン・バトラーも所属していた。

外面や行動に厚い仮面を被っており、その本当の目的・野望を知るものはいない。


#特徴

白人

金髪

身長一八〇センチ台後半


*ランシング大佐

「ゴースト」の形式上の最高指揮官。しかし、部隊の指揮権限は完全にメイナードに奪われており、本人も積極的な関与はしないようにしている様子。


*ゲイツ中将

「ゴースト」が所在するフォートブラッグ駐屯地の最高指揮官。


*エルネスト大尉

ゲネルバでの任務の後、ウィリアムの精神鑑定を行った精神分析医。



【CIAの登場人物】


*リロイ・ボーン・カーヴァー

中央情報局対テロ部門室長。

メイナードとは幼少期に、OSS直属の工作兵練成機関「愛国者達の学級」にて同部隊に所属し、現在でも旧友として交流がある。


メイナードの出生の秘密を知っており、それをヒントに彼の謀略に気が付き、「ゴースト」の作戦を阻止するため、新鋭特殊部隊「デルタ」を率いて、カンボジアに向かう。



*コーディ・マーティニー


CIAの対外工作担当官。物語開始当初は、中米の島国「ゲネルバ」での対共産主義工作を担当していたが、特命大使私邸での籠城事件後、彼のチーム全体ごとリロイの指揮下に入り、補佐をする。



【南ベトナム解放民族戦線(NLF)の登場人物】


*裴伯哲(ブイ・バ・チェット)

第三章以降、ウィリアム達を追撃する第一ニ七軽歩兵大隊の指揮官であり、階級は上佐。青年期にフランス軍の爆撃(第一次インドシナ戦争)によって家族を失っており、同郷の阮公簡(グエン・コン・ジャン)とともにベトミン(ベトナム独立同盟会)に参加して以降、二十年近い間、南北ベトナム統一を目指して最前線で戦い続けている。


*潘頼道(ファン・ライ・ダオ)

裴伯哲(ブイ・バ・チェット)の若き副官。階級は少尉。

ハノイの士官学校での成績はトップであり、器量や聡慧においても長けているが、実戦での経験の浅さをコンプレックスに抱いており、そのことが原因で五十人以上の部下を失う損害を生じさせることとなった。


*アシル・ベル・ナルディ

NLFに所属する謎多き白人の軍事作戦顧問。裴伯哲(ブイ・バ・チェット)が右腕として重用しており、他の幹部達にも異人種(敵であったアメリカ人やフランス人と同じ血筋)でありながら畏敬の念を集めている。

その能力はハッタリではなく、作戦立案、状況判断、敵情把握など、指揮官として必要な能力について天性の才覚を有しており、既に年齢は四十歳を超えていると思われるものの、射撃や格闘など一兵士としての戦闘能力も高い。

豊富な戦闘経験をもとにした戦略でウィリアム達を追撃し、苦しめた。



【ベトナム人民軍(北ベトナム軍)の登場人物】


*阮公簡(グエン・コン・ジャン)

第一八三機械化歩兵師団の最高指揮官。階級は少将。NLFの第一ニ七軽歩兵大隊指揮官、裴伯哲(ブイ・バ・チェット)とは同郷の中であり、かつては彼もブイと同じ民族戦線に所属し、ケサンの戦いを共に戦い抜いた後、ベトナム人民軍にリクルートされた。


護身用にポーランド製短機関銃のPM-63 RAKを護身用火器として携帯している。



【「シンボル」の登場人物】


*ファーディナンド・モージズ

アメリカ上院議員の有力者で経済界への繋がりも強く、半ば私兵化した「ゴースト」に活動資金を流し、各所へつながる人脈を利用して、メイナードが要請する人材や武器を提供している。

彼の念願は所属する秘密結社「シンボル」と同じく、世界政府の樹立とより安定した世界秩序の構築である。


*リアム・エクランド

DARPA(国防高等研究計画局)の長官補佐を務める男。「シンボル」でも高位につく幹部クラスの存在のはずだが、登場した一章の中ではメイナードにその立場を利用されて、新型兵器供給のための使い走りにされている。



【ソ連軍事顧問団基地の登場人物】


*ユーリ・ホフマン

ウィリアム達がカンボジアのソ連軍事顧問団基地から回収を命じられたユダヤ系ソ連人物理学者。

彼の開発した"ある物質"が物語の鍵となる。


*イリヤ・ポモシュニコフ

ウィリアム達がユーリとともに救出を命じられたソ連人生物学者。

ソ連の月面探査機「ルナ16号」が持ち帰った岩石標本から分離した"半生物"を用い、ユーリとともに"ある物質"の開発に関与した。


*ソ連人管制官

飛行場の管制塔にて、ヘリコプター部隊の指揮を行っていた男。「ゴースト」の襲撃に際し、飛行部隊を一斉離陸させようとするが、内部でウィリアム達のし掛けた爆弾が爆発したハインドが管制塔に突撃してきたことで、建物もろとも爆散した。


*白髪のスペツナズ上級将校

ユーリとイリヤを監視していた老兵のスペツナズ隊員。襲撃してきたウィリアムに素早い身のこなしで反撃しようとしたが、クレイグに射殺された。



【メイナードの過去に登場した人物】


*ディエゴ・ジョ・ウィガム中佐

太平洋戦争終戦から一ヶ月後の長崎に原子爆弾が人体や自然環境に与える影響を調査するべく派遣されたアメリカ陸軍の医務技官。

当初は敵だった日本人を同じ人間として扱っていなかったが、原子爆弾の造り出した破壊と殺戮を目の前にし、日本人に憐れみと悔恨の念を抱くとともに人類の残虐さに恐怖する。

彼が研究・救命活動の中で出会ったメイナードを保護し、アメリカに連れ帰ったことで三十年後、人類と核兵器の運命が大きく揺らぐこととなった。


*ロキ

「愛国者達の学級」の現場責任者であり、隊員達の訓練や生活を管理・監視する役割を担い、部隊の出動時には自らも武装して隊員達とともに最前線へと赴いた。

顔の右半分に大きな傷があるのが特徴。愛国心は強いが、愛国者というよりは国に忠義を尽くすべきという考えに取り憑かれた強じんである。


*リロイ・ボーン・カーヴァー

メイナードと同じ、「愛国者達の学級」に所属する十九歳の青年兵。

元は朝鮮半島の出身であり、戦後の動乱の中にある半島から日本に密航してきたところを現地警察に逮捕され、親族が一切いないことに目をつけたCIAによって半分強制的に部隊に参加させられた。

そのため、部隊で教わる5ヵ国語の他に朝鮮語も話すことができ、これが圧倒的多数の朝鮮人民軍と中国義勇軍に包囲されたメイナード達の死地を切り開くこととなった。


*ジュリア

「愛国者達の学級」に所属する白人の少年兵。MiG-15の襲撃を生き延び、核爆弾を回収しに来た朝鮮人民軍・中国義勇軍と交戦するが、圧倒的な火力と人数差に加え、バズーカの通じないT-34戦車が現れたところでロキに特攻を命令され、T-34もろとも自爆した。

死の直前の一瞬しか登場しないが、「愛国者達の学級」の少年達が如何程に洗脳されているかを教えてくれる存在(ロキの命令に躊躇いはおろか、敵の機関銃攻撃で下腿を粉微塵にされても戦車への突撃を止めず、任務を完遂した)。


*空挺連隊の小隊長

士官の中で唯一、MiG-15の襲撃を生き残り、前線へと降下することのできたアメリカ軍第一八七空挺連隊所属の士官。

及び腰な性格もあり、ロキとは馬が合っていなかったが、最終的には自分達の与えられた任務が偽りのものだと知って激昂し、戦地を離脱しようとしたところでロキのコルトM1905に射殺された。


*空挺連隊の曹長

MiG-15の襲撃を生き残った隊員達の中で小隊長の次に階級が高かった空挺隊員。

小隊長がロキの意に逆らって射殺された後、部隊の指揮を取り、朝鮮人民軍や中国義勇軍と交戦する。


*空挺連隊の大隊長

国連軍高官救出任務に投入されたアメリカ軍第一八七空挺連隊の最高指揮官であり、白い髭と白髪が特徴の初老の高級士官。

危険な任務に投入される部下達の士気を高めるため、自らも前線へと向かうC-47輸送機に乗り込むが、降下よりも前に襲撃してきたMiG-15の機関砲弾の破片か首に刺さり死亡した。その後、遺体は爆散した機体とともに消失。


*空挺連隊の中隊長

大隊長とともに前線に赴いた高級士官達。一人は大隊長と同じC-47に搭乗し、MiG-15の襲撃に際しては瀕死の大隊長を救おうとするが、直後にキャビンの天井を突き破った機関砲弾に頭から尻まで貫通され即死した。

その他の中隊長も乗機ともども撃墜されるか、パラシュート降下中のトラブルで死亡または行方不明となり、一人として前線に辿り着くことはできなかった。


*朝鮮人民軍の指揮官

核融合爆弾を死守して雪山に立て籠もる「愛国者達の学級」と一八七空挺連隊を包囲し、追い詰める朝鮮人民軍の総指揮官。階級は少佐。護身用に十四年式拳銃を携帯している。


*中国人の軍事顧問団

朝鮮人民軍に義勇軍を送る形で朝鮮戦争に参戦した中華人民共和国が部隊指揮に派遣した軍官。

窮地に立たされていた朝鮮人民軍に多数の兵力と新型のMiG-15を派遣して、戦局の打開と制空圏の奪還を成し遂げたことで朝鮮人民軍の意思決定に関して、大きな発言力と影響力を持っている。

メイナードやリロイ達とB-36の中で休戦交渉に着いた際には圧倒的劣勢にも関わらず、核爆発の脅しをもって、無条件の休戦を一方的に要請したメイナードの傲慢さに激昂し、交渉を打ち切ろうとしたことで副官ともども、リロイに射殺された。



【ウィリアムの過去に登場した登場人物】


*ヴェスパ・アルバーン

ベトナム戦争時代、ウィリアムと同じHill803・FSB「アルバトロス」に派遣されていたグリーンベレーの狙撃手。射撃の腕前は解放民族戦線の兵士達から「アルバトロスの死神」と呼ばれるほどで、三キロ離れた位置から対戦車ライフルで狙撃してきた敵のスナイパーをブローニングM2の単射で仕留めたほど。

ウィリアムと私的な交流も深く、ゲネルバでの任務で戦士したハワードの欠員を埋める候補者として挙げられるが、ベトナム戦争からの帰還後に発症したPTSD(心的外傷後ストレス障害)が原因で数年前に拳銃自殺していたため、彼の弟のイーノック・アルバーンをスカウトすることとなった。



【イアンの過去に登場した登場人物】


*イブラヒ

第二次大戦末期に連合国軍の反撃を受け、瀕死の重症を負っていた"アルジェの鷹"(青年期のイアン・バトラー)を救い、自分達の集落に保護したベルベル人の男。

アルジェリア戦争に際して、FLN(アルジェリア民族解放戦線)に所属する長老達の要請を受けて、青年期のイアンに協力を求めるが……



【第75レンジャー連隊の登場人物】


*ジョエル・ゼイン少将

レンジャー連隊が駐屯するジョージア州フォート・ベニング基地の最高指揮官。部隊の中で最優秀のイーノック・アルバーンをウィリアム達に引き抜かれた際には不服そうな表情をしていた。


*ジェラルド・ゲティ中尉

第75レンジャー連隊・斥候狙撃班の指揮官。


*ラモン伍長

第75レンジャー連隊の斥候狙撃手。第七話 「レンジャー」にて、イーノックや他の同僚二人とともにスカウト・スナイパー訓練に参加し、視察にやって来たウィリアムとメイナードに自身の狙撃の腕前を見せようと張り切るが、目標を一個も仕留めない内にAN/GSS-9動体感知機に引っ掛かり、退場となった。

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