第4話 アルバイト始めました(4)


蘭菊  「それじゃ次は、一番ひどい・・・エメラルダ様のお話ね・・・」

蘭華  「・・・うん」


蘭菊  「エメラルダ様は、オオボラさんがアルダインに渡した手紙で、捕まっちゃったの・・・」

蘭華  「確か・・・国家反逆罪だったわよね・・・」


蘭菊  「そう・・・魔人国の第三の騎士ミーキアンと通じていたんだって」

蘭華  「でも、戦争を終わらせようとしてたんじゃない!」


蘭菊  「魔人国と通じて戦争を否定していること自体が悪いんだって・・・」

蘭華  「・・・なにそれ。」


蘭菊  「捕まったエメラルダ様は、裁判で騎士の資格をはく奪されるの」

蘭華  「その裁判も本当かどうかも怪しいものだけどね・・・」


蘭菊  「牢屋に閉じ込められたエメラルダ様は、アルダインによって騎士の刻印がある、左胸を切り落とされるの。」

蘭華  「エメラルダ様には、まだ騎士の刻印があったのだから、騎士の盾で防げるでしょう。」


蘭菊  「なぜかね、騎士の盾が出なかったのよ。」

蘭華  「大体、騎士の刻印の除去って、王以外できないはずじゃないの。」


蘭菊  「そうなのよね・・・不思議よね。」

蘭華  「あのアルダイン、うさん臭くて大嫌い!」


蘭菊  「アルダインの奴隷になることを断ったエメラルダ様は、アルダインにもてあそばれたの・・・」

蘭華  「いやぁ!!!聞きたくない!」


蘭菊  「それから、あのきれいな顔に罪人のしるしを入れられるの・・・」

蘭華  「かわいそうだよ・・・」


蘭菊  「さらに続くの・・・飽きたアルダインは、エメラルダ様を第六の門の宿舎に送るの。」

蘭華  「第六の門の宿舎なら、エメラルダ様の仲間がいるから、きっと大丈夫よね。」


蘭菊  「・・・もうそこには、仲間なんて残ってないの」

蘭華  「なんでよぉぉぉ!」


蘭菊  「そこにいたのは、第一の神民兵ジャック」

蘭華  「またあいつ!」


蘭菊  「そこで、ジャックからエメラルダ様は、駐屯地のみんなが全滅したと聞いたの・・・それもエメラルダ様のせいだって・・・」

蘭華  「エメラルダ様のせいじゃないよぉ・・・・悪いのは全部アルダインだよぉ・・・」


蘭菊  「それからね・・・また、宿舎内で第一の兵士たちにもてあそばれる日々が続くの・・・」

蘭華  「だれか・・・エメラルダ様を助けてよ・・・お願いだから・・・」


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