世界観と状況描写で没入に誘われました。

なんとなく読み始めましたが「あ、ファンタジーものなのかな?」と思ったが最後、寝食を忘れて読み切っていました。

全容は明らかではないはずなのに緻密な世界観が端々に散りばめられつつ、憎めないキャラクタ同士のやり取りには緊張感がつきまとうためか、
見知らぬ物語にやってしまいがちな設定への野暮なツッコミを考える暇を与えてくれません。

何十巻も長期連載してきたかのような、もしくは読み手に阿らないとでも言うのか…
作者の描く匂いや湿度すら感じられるような世界観、脳裏にまざまざと浮かぶ状況描写が圧巻でした。

劇中時間ではほんの僅かな時間しか描かれていていないはずで、これから幾百もの物語を読める期待が持てるのも嬉しいです。