006:マッピーキッズ

【タイトル】

マッピーキッズ

【ハード】

ファミリーコンピュータ

【販売/開発】

ナムコ

【発売日】

1989年12月22日



◆『マッピーシリーズの異色作』


あか 下げないで しろ 上げない



  (・_・)/◇ ヒョイ

◇/


この旗上げゲームが地獄になった人もいるかもしれません。



まだまだナムコがナムコット表記になってた時代に、マッピーというネズミの警官が主役のゲームシリーズがありました。

「マッピーキッズ」はシリーズ第3弾。

マッピーの子供達キッズが主役の、横スクロールアクションです。


前2作は警官のマッピーを操作して、猫の敵を避けながらステージ内の盗品を回収するゲームでした。

ところが本作はゲーム性が大きく変わり、今作の目的は花嫁にプロポーズすること。

立派な家を買うために、ステージ上のお金を集めつつゴールを目指すという内容になっています。

体力制になり、ライフゲージが無くなるとミスになります。

4メモリありますが4回以上耐えたりします、お父さんより丈夫です。


ステージをクリアするとミニゲームに挑戦することになります。

マッピーのライバルキャラクターであるニャームコの子供達と、旗揚げ、尻相撲、間違い探しで勝負。

勝つとお金やプレゼントがもらえますが、負けると色々と没収。


ミニゲームが終わったら、ショップでお買い物タイム!

溜めたお金を使って、家のパーツを買っていきます。

ラストステージクリア時点で、すべてのパーツを揃えて立派な家を建てれば無事にプロポーズ成功!

逆に1個でも足りないと振られてバッドエンドです。世知辛い!


1人用モードは、なかなかに歯応えがある内容です。

ネズミ視点ならではの可愛らしいギミックとキャラクターが待ち受けています。

連打によるプロペラ飛行が、子供達キッズがやるには結構大変だった記憶が。

ただ、今見てみると絶妙な配置がなされていているなと感じます。


私は幼少の頃はこのゲームが途中でクリアできず、だいぶ後になってからクリアしました。

中学生くらいだったでしょうか。

久々にやりたくなって、押し入れに入っていたファミコンを引っ張り出して、ようやくクリアしたという思い出が。


1人用の難易度上昇の一因となっているのが、先述のミニゲーム。

勝負の内容は3つのうちランダム、対戦相手もランダム。

ですが、ニャームコの子供たちはそれぞれ得意なミニゲームがあります。

この得意なミニゲームに当たった時の強さが尋常でない。


旗上げゲームが得意なミュータと対戦した時の絶望感は凄まじいです。

他の2匹だと3ターンくらいで終わるのに、平気で30ターンくらいまで長引いたりします。

なんだこの長期戦って、コントローラを投げたくなりますよ。

ただ、勝った時の達成感も素晴らしいです。

泣きそうになりますよ。



◆『花婿にふさわしいのは僕だ!』


ところで、キッズなのだから子供も複数なのでは?

その通り。


このゲームの真骨頂ともいえるのが2人用モード。

こちらは1Pと2Pがそれぞれにお金を稼ぎながらゴールを目指します。

1人用と同じようにステージ、ミニゲーム、ショップの買い物を繰り返して家のパーツを買い求め、ラストステージクリアまでにどれだけ家のパーツを揃えられたかによって、花嫁がどっちに惚れるかを競う内容になっています。

世知辛い!


2人用モードは専用のステージが用意されており、5ステージくらいで決着が付きます。

ステージもかなり優し目に調整されており、キッズでも問題なく楽しめます。

ステージも分岐があるので、何度でも楽しめる内容になっています。


が、しかし!

花嫁のハートを掴むため、仁義なき戦いが繰り広げられるのがこのモード。

ファミコンでは珍しい、2人同時プレイが可能な横スクロールアクションなんです。


そう、同時プレイです。同じステージに2人ともいるんです。

だから相手に攻撃出来たりしちゃえるんです。

ダメージを受けるとお金を落としてしまうので、それの奪い合いが起きたりするわけです。


キックで直接攻撃するのはもちろんのこと。

敵キャラをキックで蹴っ飛ばすと吹っ飛んでいって、それで相手にダメージを与えることも出来ます。

2人用モードではキックがパワーアップするアイテムが登場し、壮絶な蹴り合いが展開されるでしょう。

なお、片方がゲームオーバーになると両方ともゲーム終了なのでやりすぎには注意。


私も弟と一緒にこのゲームを相当戦った記憶があります。

やはりこっちでも、旗上げミニゲームが長期化するんですよ。

プレイヤー同士だと余計にね。


あと、最後の花嫁ジャッジがなかなかに気まぐれ。

家のパーツが全部揃っていれば確定ですが、揃わなければ金額が高い方が有利になります。

が、有利になるのであって確実ではない。

高けりゃいいってものでもないんですよ。


こっちは家の壁とか買って家っぽくなってたのに、車と花壇しかなかった弟に負けたりとか。

マジかーってなる結果も結構あったりしました。

女の子は気まぐれです。



とまぁ、マッピーシリーズの中では異色のゲーム性ですが、グラフィックや音楽の進化は相当なもの。

ファミコンカセットが他のゲームより一回り大きいのですが、それに見合う性能を見せつけています。

ファミコンゲーム後期の作品だけあって、非常に洗練されたものになっています。


個人的に非常に思い入れの深い作品。

三つ子の魂百までではないですけど、幼少期にやりまくったゲームって本当に心に残ってるものです。


また対戦やりたいなぁ。

Switchのニンテンドーオンラインで配信されるのを心待ちにしています。



にしても、ネズミたちでさえ嫁がいるというのに……orz

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