旅の意外な終着点は・・・。是非最後まで見て欲しい!

機械仕掛けの兵士ゾルタンと少女シーカの二人が大型バイクに乗って世界を回るほのぼのとした、ロード・ムービー形式から物語は始まります。
ポストアポカリプスものやSFものに馴染みのない方でもとっつきやすい丁寧な文章運びなので、敬遠せずにご覧になって頂けると。

彼らが旅をするのは全てが壊れた世界。
灰燼に帰した街を抜け、遊園地跡を抜け…。
残っているのは、ロボットばかり。壊れたピエロ、ミュージカルロボット、異常をきたした用済みの兵器達。
天衣無縫なシーカと、それに振り回されるちょっと疲れた感じの機械仕掛けの兵士ゾルタンの微笑ましい雰囲気に癒されながら進む旅。

ですが、物語の真骨頂はそこからです。

微笑ましさに溢れた旅の裏に潜む切ない秘密。
ゾルタンの目的は、先を往く不穏な影は、所々に残る不自然な痕跡は。

この世界に隠された秘密と、ゾルタンの悲しい過去と、狂おしいまでの執念。
切ない彼の覚悟が報われるのか、報われないのか。
全ての秘密が明らかになった時、自分はボロボロと泣いてしまいました。

ですがそれは、最終話で昇華されます。
その体験をぜひ味わってほしい。

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