神様姉様と死にたい少年

佐藤陽太郎

第1話

死にたいな。

10歳の少年は呟いた。

この世に絶望していた少年はフラフラと夜の街中を歩く。

「君、どこ行くの?」

後ろから声をかけられた。振り返るとすごい笑顔の女の人が居た。

「どこにも行かない」

「変なの。あてもないのに、こんな時間に街中歩き回るなんて。親御さん心配するでしょう?」

「親なんて居ない。」

「へぇ。君面白いね」

「僕に構わないでください。もしかしてお姉さん、誘拐犯か何かですか?」

「今まさに君を誘拐したくなった神様です。」

「は?」

は?

僕とお姉さん(神様)の出会いはこんな突然の出会いだった。

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