だれもが理想を抱くあの夏がここにある

最高でした。
海の上を走る電車も、アクセントとして用いられる青色も、夏の風景はだれの目にもノスタルジーに映るものだ。
ちょっとしたミステリー要素もありつつ、ただひとかけら夏の風景だけでも十分に価値のある作品。
2人の会話はどこか切なく、でも強烈に惹かれ合うもどかしさがあって、もう何から何まであっぱれ!と言わざるを得ません。
読み終わった後、思わず裸足で街を駆け抜けたくなるようなすてきな作品でした。