帯の種類と結び方


 さてさて、皆様、ついにこの話題を上げる時がきましたよー。

 ずばり! 帯です!!


 はい、一年前は、もうさっぱり理解できなかった分野です。

 知識つけました、学びました、習得しましたー!!

 正直なところを言いますと。着付けで一番、難しかったのが帯です!

 というのも、長襦袢も、長着も、着方はどれも同じです。手順は一緒。

 ですが! 帯は種類で締め方が違ってくるんです!!

 この、帯の種類ってのも厄介で、初心者にちっとも優しくない!!

 お姑さんから受け継いだ帯がありましたが、もう本当に! さっぱり分からなかったです。

 なるべく分かりやすく、説明できればなぁと思っています。


 さて、私が初めに習ったのは、『名古屋帯』のお太鼓結びでした。

 もうね、お恥ずかしい話、『名古屋帯』が分からなかったです。

 でも実際、名古屋帯を勘違いしてしまう初心者さんも多いのでは? と思っていたりします。

 何故なら、名古屋帯は、三パターンの仕立て方があるから!

 とても分かりやすい名古屋帯は、途中まで半分に折られ糸でかがってある(縫ってある)もの。ザ、名古屋帯! というヤツ。

 これはさすがの私も分かりました。しかしですよ。

 かがってある(縫ってある)のが先端の四十センチくらいだけ。これが私の手もとにあったわけで。

 じつはこれも名古屋帯。松葉仕立てという、別の仕立てバージョンです。

 で、さらにいえば。なにも縫っていない名古屋帯というのも存在するんです! これ、袋帯と、見分けがつかなかったー。

 縫われていない名古屋帯の場合、袋帯との見分け方は、長さです。

 帯を半分にしてさらに半分に、そして半分。三回折って、肘から手先くらいの長さだったら名古屋帯。べろーんとした長方形だったら袋帯、と見分けています。長い方が袋帯です。

 名古屋帯は一重太鼓結び、銀座結び等があります。

 絹の着物でカジュアルなもの、紬や小紋でよく使っています。もちろん、ウール着物や木綿着物にもあわせますねー。私のなかでは、本当によく使うイメージです。


 お次は『袋帯』。結び方は二重太鼓結びが多い気がします。というかお式ごとに使うイメージなので、どうしても二重太鼓です。

 ただ『袋帯』にも、洒落用とお式用が存在していて、この見分け方がちょっと分かり辛いですね。

 お式用は、縁起の良い柄で錦糸等を織り込んだ、とにかく豪華な見た目のもの、というざっくりした覚え方でしかありません。

 でも基本的に『袋帯』は、本当に気合いを入れたい時に締める、もしくはお式ごとで使う扱いなので、私にはあまり出番がなかったりします。


 では、私が今、最も使っている『半幅帯』。

 帯揚げがいらないって本当に助かる。あと、暑い時はやっぱり身に付けるものは減らしたくなるから、有り難いのですよねー。でも帯締めしたりしますけど。

 私は背中がペッタンコの方が好きなので、カルタ結びとか、貝ノ口の変形Yノ字結びとかが多いですね。半幅帯はとっても楽チンです。

 前にも書きましたが、半幅帯は結び方がとっても多い。文庫結びというのが一番有名かと思いますが、一番簡単に結べるのはたぶんカルタ結びです。

 帯締めを締めたりするのも可愛くて、カジュアル着物で半幅帯は必須です!


 さて、実は上記のもの以外の帯というのも存在します。それが『六寸帯』。

 これねー、最初、本当に分からなかった。持ってはいるんですけどね。

 幅が半幅帯より広いんです。でも明らかに袋帯とか名古屋帯の幅ではない。そんな半端なやつ。長さは半幅帯くらいでした(私が持っている物は)。

 六寸帯は古着屋でたまぁに見るくらいで、使い勝手も(私は)良くないのですが、半幅帯にはできない幅出しができたり、結んだ後ろ姿が半幅帯よりボリューミーに見えます。

 お太鼓風に結ぶとそれっぽく見えて良いです。


 その他に種類とは違うのですが、『夏帯』がありますね。夏着物にあわせる、すけ感のある帯で、名古屋帯が多い気がします。

 夏着って、小紋が多いイメージです。ちゃんと訪問着も夏の薄物があるんですけどね。

 夏帯は薄物の長着にあわせた、絽や紗で涼しげですね。

 ちなみに夏用の帯揚げ、帯締めもありますが、私はカジュアルに着る場合なんかは帯締めを三部紐っていう細いものをしたりしてます。


 いや、こうして書いてみると、着物って確かに覚えておいた方がいい情報がいっぱいなんですよね。

 普段着物は好きに着たら良いとは思っているんですが、それでも長着の種類から帯のあわせまで、けっこう大変です。

 個人的には、夏用の洗える長襦袢と、洗える木綿着物かウール着物の単衣と、半幅帯。これが一番コスパが良くて、汎用性が高いと思ってます。

 もちろん自分の美意識を大切にして、絹の長着と名古屋帯、袋帯の着姿を貫くというのも良いことですよ。

 ちなみに帯で「ほう」と思った知識ですが。お式ごとでも葬儀、つまり喪服の時は名古屋帯を締めます。

 これは『不幸が重ならないように』という、つまり一重のお太鼓結びにするという配慮。

 逆におめでたい時は二重のお太鼓結び、袋帯にして『良いことが重なるように』という意味なんだとか。

 装い一つにも、歴史や意味があるものですね。面白いです。

 そんな帯の諸々のことでした。









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