女の闘い

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 あらすじ:冒険者ギルドに到着して



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 俺は今、冒険都市【オラトリオ】に居る。


 冒険者ギルドの戸を開けたところだった。………のだが、またしてもトラブルに巻き込まれるようだ。


 怒声が響き渡るが、それは問題ではない。その中心人物は、俺の良く知る人物だったことに問題があるのだ。


姫奈ぴいな! なんでこいつがここに居るんだ!)


 「ねぇ、何があったの?」


 俺の心の声はむなしく、立ち去ろうととする俺の心境を裏切るようにアリーシャが声を掛けてしまう。

 どうやら向こうも気が付いたようだ。


 「あなたには関係な………………阿良々木君! 無事だったね!!」


(ああ・・・・・もう駄目だ、おしまいだ)


 その横でアリーシャはにこにこしているんだが、なぜこの子はトラブルに首を突っ込むのか?


 これは今夜、絶対追及してやろうと。俺は心に誓った。


 「ああ・・・・姫奈ぴいな、ひさしぶりだな」


 俺はもう、この場から立ち去りたい。というか消えてしまいたい。


 その願いは神のいたずらか全く叶わず、こうして誰から見てもトラブルになると分かり切ってることの話を進めるのだった。


 「阿良々木君、あなたが連れ去られたって聞いて心配してたのよ!」


 一体誰から聞いたのだろう? そのままきいてると近寄ってくる。


 「宮下君達が待ってるわ、私と一緒に行きましょ!」


 どこへ? と思ったが、――まあ行く場所は一つしかないわな。こうして考えていると手を掴まれかけるが、アリーシャがその手を払いのけた。


 「ねぇ!さっきから黙って聞いていたけどあなたとちらさまですぅ? くうとくんはあたしの何ですけど!!」


 「私は、阿良々木君と一緒に無人島に旅行に行った間柄なんだけど、何か文句あるのかしら? そもそも阿良々木君は、私の物なんですけど!!」


 いや、お前らおかしい。どっちの物にもなったつもりは無いし、俺は物じゃない。それより無人島に一緒に行きましたとか、色々誤解も生まれそうなんだが。

 アリーシャがこちらを確認する。アリーシャからの冷たい視線は―――無かったが、なぜか安心して笑顔になって姫奈ぴいなに向き直る。


 「あなたがどう思ってるか知らないけどっ! くうとくんは、あたしたちと一緒にいることが決まってるんだからっ! あなたこそ、くうとくんをどうにかする事は出来ないはずだよっ!」


 「私は、一緒に行ったからリーダーとして最後まで面倒見る義務があるんですのよ! だからあなたは引っ込んでいてくださるかしら?」


 何だよ! 面倒をみる義務って。リーダーとして引っ張っていたかも知れないが。そこは突っ込んではだめだな。


 ―――ふと思った。俺は、ある奇策を思いつくのだった。

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