トワレ殺人事件簿1《声劇用》

西島じお

第1話 事件発覚と被害者編1

声劇用1話「事件発覚と被害者編1」

*当作品は、声劇用に編集しております!ツイキャスなどの配信等で、声劇に使用していただけるのであれば、「作者名:西島じお」又は「タイトル:トワレ殺人事件簿」を添えていただければ、作者の私以外の方が、セリフや声劇枠で投げて使用していただいても構いません。


*トワレ殺人事件簿1話では、一部の方が不快に感じるかも知れない描写が含まれます。

一応、声劇用に描写を少なくしてますが、万一読みたくない場合は1話をスルーされることをおすすめします。


*本編の小説版:トワレ殺人事件簿完結作品を、アルファポリスサイトにて掲載しております!(作者名じお)

よろしければそちらも見てください。



登場人物

守永成一もりながせいいち《家庭教師アルバイト》21歳



本編

「はぁはぁ、急がなきゃ。遅刻、遅刻。今何時だ?」


「はっ! 15時11分。後4分で高岳たかだけ駅に行かないと、間に合わない……って、あ~あ! 雨が降ってきたわ」


「やべっ、雨に濡れたせいで寒いわ!さみーな、おい」


高岳駅から電車に乗り、久屋大通ひさやおおどおり駅に着いて、トイレに駆け込む守永成一もりながせいいち


「やべっ、漏れそう! はぁ……間に合った……って、ええええ!!」


用を足し終えて──安心感が守永成一の全身を包んだはずだった。しかし一転して、便意を感じた守永成一。


「出る出る! ああああー!」


守永成一の臀部でんぶに異変が生じたと同時に。

事を済ませた守永成一の鼻が二つの臭いを嗅ぎ取った。


「な、匂う! 臭うぞ! これは、血の匂い?!」


トイレいっぱいに広がるかすかな血の匂い。遺体の存在を指し示していた。これから明かされるトワレ殺人事件簿の幕開けなのである。

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