第2回 テンプレってなーに?

カク夫「うぇーん! 助けてヨム子さん!」


ヨム子「いつにもまして喧しいわね。どうしたのカク夫くん?」


カク夫「前回のお話でネット小説のことは分かったからいよいよ執筆をスタートしようと思うんだけど、困ったことになにを書けばいいのか決まらないんだよ!」


ヨム子「あら? 自分で書きたいテーマとか作風とかメッセージとかあるんじゃないの?」


カク夫「そんな小難しいこと考えてるわけないでしょ! ボクはただ人気が出ればいいんだ!」


ヨム子「作家の風上にも置けない発言ね」


カク夫「ねーヨム子さん! どうしたらいいか教えてよ!」


ヨム子「やれやれ。仕方ないわね。それなら手っ取り早い解決策として『テンプレ作品』を書いてしまえばいいのよ」


カク夫「うーん……その『テンプレ』って聞いたことはあるけどよく分からないんだよね!」


ヨム子「そうややこしく考える必要はないわ。オーソドックスなテンプレ作品の条件は『異世界ファンタジー』にカテゴライズされて、『異世界転生・チート・ハーレム』の3つの要素を満たしていることね」


カク夫「あっ! それならボクも読んだことがあるよー! カクヨムの異世界ファンタジーってそんな作品が多いよね!」


ヨム子「そうね。ついでに補足しておくと、作品のタイトルをあえて長くするのもテンプレ作品に共通して見られる特徴よ。あとは、寝取られ系のや成り上がり系もまだまだメジャーなテンプレと言えるわところ」


カク夫「へー! そうなんだ!」


ヨム子「さて、それではテンプレ作品を書く際のメリットとデメリットを伝えておくわ」


カク夫「うんうん!」


ヨム子 「メリットは圧倒的に読者人口が多いという点ね。テンプレ作品がテンプレとして際立っているのは単純にニーズがあるからよ。テンプレ作品を書いておけば、とりあえず読んでくれる読者は一定数存在するわ」


カク夫「ふむふむ」


ヨム子「さらに作品を書くうえでも、最初からプロットを決める手間が大幅に削れるの。基本的な物語の構成要素は『異世界転生・チート・ハレーム』にしておけばいいから、あとは『成り上がり系』などのスパイスをつけ加えればいいのよ」


カク夫「プロットってなに?」


ヨム子「プロットも知らないなんて本当に作家になりたいのか疑わしいレベルね」


カク夫「じゃあ次はデメリットを教えてよ!」


ヨム子「デメリットは読者人口に対して、テンプレ作品の量が多すぎることよ。異世界ファンタジーのランキングを見ても、ほとんどがテンプレ作品としての要素を備えているわ。だから、他の作品に埋もれてしまう可能性は高いわね」


カク夫「えー! それじゃダメじゃん!」


ヨム子「そんなことないわ。はっきり言って、この場合はデメリットよりメリットのほうが大きいと考えなさい。そもそも非テンプレ作品に関しては『読んでもらえない』というケースのほうが多いのよ。その点、テンプレ作品であれば一定数の読者ニーズがあるからある程度は読んでもらえでしょう。もしカク夫くんの作品が面白ければ当然読者から『フォロー』や『☆』がもらえて、結果的にランキングの上位になればさらに読者が増えるという相乗効果も期待できるのわ」


カク夫「ふーん。でも、そもそも『フォロー』とか『☆』ってのが意味分かんないや!」


ヨム子「やれやれ。そこら辺は次回また話してあげるわ」




☆本日のおさらい☆


・テンプレ作品の特徴はジャンルが『異世界ファンタジー』で、作風が『異世界転生・チート・ハレーム』の要素を満たしているもの!


・タイトルをあえて長くしてネタバレしたり、成り上がり系や寝取られ系にするのも有効!


・他のジャンルよりたくさんの人に読んでもらえる可能性があるからオススメだぞ!

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