自らに自信を持てない全ての人に一度読んで貰いたい作品。

 地獄の様な生活の中、めげずに耐え抜き、自身の愚直なまでの信念に従って行動する主人公。
 他人には優しくあるべきと言う基本的な倫理観を保ちつつ、反して自分自身の事については半ば諦めて居て、延々と生きて来なければならなかった女の子が、新たな世界で温かみを知って行く。
 過度なストレスを与えられ続けて、それが慢性化して居る為、他人との軽い接触でも漏らしてしまう描写が見受けられるが、徐々に強く逞しくなって行く模様。
 ふひひ、と言う独特な笑い方は、実際は平気では無いけれど、沁み着いた反射的な癖の様で、自分の様な存在に優しく接してくれる他人に対して気遣って居るのだと解ると、例え強がりであっても強く在りたいと願う彼女そのものを表して居るのだろう。
 彼女がこの先どう成長して行くのかが、大変楽しみである。