『21』

『たった一棟で滅びた都市』トートシティ遺跡


・状況


これまでにない規模の、広大な面積を誇る遺跡にたどり着きます。

崩れた鉄筋コンクリート製の建物に草が生えてるアスファルトの道路、ベースはこちらの魔法を用いた技術ながらそこここに現代科学に通じる技術も散見できます。

そんな遺跡を通っていると、ただっ拾いコンクリートの広場の真ん中に、真っ黒な黒曜石でできた建物にたどり着きます。

大きさは一軒家ほど、真新しく、朽ちてもおらず、他とは違うと感じられます。

観察すると出入口が一つ、見られます。

中に入るとここがトイレであるとわかります。

それも最先端、魔力感知で灯りが点き、手洗いには赤外線石鹸が取り付けてあり、リクライニング完備の便座は程よく暖かく、座ると音消しの音楽が流れます。流れる水は飲めるほど清らかで、少しでも汚れれば専用に培養され続けているスライムがピカピカになめとります。

ただ流石にトイレットペーパーは設置しておらず、ウォシュレットも設置してあるのですが、機動にはすでに失われた言語を用いるしかありません。

霊感の強い人ならばここがかなり危ないことに気が付けます。


・イベント


このトイレを使うかどうかを問われます。

使わなければサクセス、使ってしまったらペナルティです。『遺書と書かれたチリ紙』がある場合は自動的にペナルティです。

なお手洗いの水を飲んだりすることには問題ありません。


・サクセス


特に何も問題なく次へと進めます。


・ペナルティ


余りの快適さに、このトイレの虜となります。

別段、麻薬成分だとか、洗脳魔法とかもありません。

ただトイレとしての機能のみで利用者を中毒症状のように蝕み、また使いたいとこの場に留まり、必要ならば下剤をがぶ飲みするまでにどっぷりとなります。

サイコロ三回振った合計値と精神力を合わせた数字が30を超えた場合のみ、なんとか誘惑を振り切ることができます。

失敗したならば、このまま栄養失調か脱水症状により、この都市から消え去った人たちと同じ運命をたどることとなります。

なお、亡骸はスライムになめ溶かされます。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る