コスモガール 番外編

KMT

第1話「こんなコスモガールは嫌だ」



伊織「『こんなコスモガールは嫌だ』はじまりはじまり~」


ハル「ようやく番外編が始まったかと思ったら、1話目からそのシリーズやるんだね」


伊織「作者…話のネタを全然用意してないのがバレバレだね」


ハル「本編も正直『何だかなぁ~?』って感じだったし、番外編も失敗する気しかしないんだけど」


伊織「だよね。作者、最近次の新作のアイデア出し頑張ってるみたいだけど、このままじゃ次の作品も落ちぶれちゃうよね」


KMT「ねぇ君達、さっさと始めてくれない?(泣)」


伊織「は~い。それじゃあ作者のなけなしの想像力で考えたネタ集です。どうぞ~」


KMT「一言余計なんだよ」




※注意


・ほぼ全文台詞だけなので、誰がどの台詞を言っているのかわかりやすくするためにカギカッコの前にキャラクターの名前を置いてます。


・ネタとネタの間に伊織とハルのコメントが入ります。


・感動とか一切無しのネタ集です。


・本編を読んでいないと何が何だか訳がわかりません。



   * * * * * * *



愛のうた / 星名意織



僕だけが愛を呼べない

君がそばにいない


僕が作り上げてきたものを今

見せてと言われても困るだけさ

だって そんな大したことないものだから

君がいてもどうせできないものだから

育てる気もなくなったんだ


答えのない迷路に迷った時

誰も鍵を落としてくれなかった

きっと 一番遠くにいたんだから

この距離も教えてくれなかった

もう 何でもいいよって


ほどけた糸を今たぐり寄せて

この地に足を踏み入れる

最初の一歩だけしくじっても

どうせ君は笑ってくれない


あぁ 愛が僕だけを呼ばない

両想いなど待つ意味もない

だから 僕の方から好きになったって

僕からこの気持ち伝えたって

君は答えを聞かせてくれない


ねぇ 愛が僕だけを包まない

君が来るのはまだ先だけど

どうせ遠い未来の話ですらなくなるよ

今すぐこの気持ち忘れるよ

愛が何か知ることもできやしない

この気持ち ほら忘れよう

愛が何なのかを忘れよう



『伊織がネガティブすぎにも程がある』



伊織「もし愛のうたがこんな感じだったら、ハルさんは僕の詩を気に入ってくれなかっただろうね」


ハル「ううん、そんなことないよ! これはこれですごく好き♪」


伊織「ほんと? ありがとう! でも…なんか複雑な気分だ…(笑)」



   * * * * * * *



 写真の中で笑う僕の父さんと母さん。愛のうたを読んでくれたら、この写真のような明るい笑顔で褒めてくれるだろうか。「さすが父さんの息子だ」とか「曲にしたくなるくらい素敵よ」と称賛してくれるだろうか。


伊織「しないよなぁ…」



(一方、天国にて…)


季俊「なんだ…伊織が書いたものだから、さぞかしすごいものかと思ったんだが、てんでダメじゃないか。これが俺達の息子が書いたものと思うと、たまったもんじゃないな」


結月「そうね。残念だわ…伊織には期待してたのに。こんなの曲にしたら、ドリームプロダクションがいい笑い者になるわ」



『パパとママが本当に称賛してくれない』



伊織「父さん…母さん…。もうダメだ…二人に失望されたら、僕は何を頼りに生きていけばいいんだ…。もう嫌だ…生きてても意味なんかない…」


ハル「伊織君落ち着いて! 作者さん、これはさすがにふざけすぎ!」



   * * * * * * *



伊織「おはよう…」


麻衣子「ん? なんか元気ないわね」


伊織「実は…詩を書いたメモをどこかに落としたんだ。『愛のうた』なんだけど…」


麻衣子「えぇ!? あの傑作を落としちゃったの!? それは大変ね! 私が探してあげる!」


伊織「え? あ…あありがとう…」


麻衣子「当然よ! だって私達、ズッ友だもん💕 さっそく一緒に探しに行きましょ♪ 二人の友情パワーで探せば見つかるはず! 頑張るわよ~、エイエイオ~♪」



『麻衣子がやたらと明るい』



ハル「明るい麻衣子ちゃん…これはこれでいいじゃん。なんで嫌なの?」


伊織「だって、こんな無駄に明るい麻衣子…なんか気持ち悪くて…」


麻衣子「あ?(怒)」



   * * * * * * *



ハル「えっと…伊織君すごいね」


伊織「…へ?」


ハル「あんなすごいもの読んだことないよ。あのクオリティでよく人に見せようと思ったね! その精神、逆にすごいよ。詩自体も愛がどうのこうの言ってばかりで、まるで怪しい宗教団体の勧誘文みたいだった。言葉遣いがめちゃくちゃで、読んでて心がとても気持ち悪くなったよ。伊織君ってすごいね!」


伊織「…」



『ハルがジアなみに性格悪い』



伊織「ついにハルさんまで…こんなの悪夢じゃん…」


ハル「大丈夫だよ、伊織君。でも…ジアなら平気でこんなこと言いそう…」



   * * * * * * *



ハル「黙っておくつもりだったんだけどね、私も教えてあげる。私の秘密…」


伊織「え?」


ハル「見てて」



(しーん)



ハル「あれ? おかしいな…」


伊織「…ハルさん?」


ハル「伊織君、見ててね」


伊織「うん」



(しーん)



伊織「ハルさん、さっきから何をしようとしてるの?」


ハル「伊織君…見ててね…(泣)」


伊織「う、うん…」



(しーん)



伊織「ハルさん…」


ハル「台本と違うじゃん…(泣)」



『ハルが超能力を使えない』



ハル「これじゃあ物語が始まらないよね」


伊織「でも、超能力が使えても使えなくても、僕はハルさんのことが好きだからね!」


ハル「伊織君…///」


ジア『こいつらウゼェ…』



   * * * * * * *



伊織「満君はさ、好きな人いる?」


満「…いるよ」


伊織「ほんと? 詳しく聞かせて! 君の思う“愛”を聞かせてほしいな」


満「うん。その子の名前は真紀っていってね、実は未来からタイムマシンに乗ってやって来た未来人なんだ。プチクラ山に行った時に…」


 デテーーーン!!! 満、アウト~



『絶対に他言してはならない未来人の話題』



伊織「確か…未来人は過去の人間に自分達の正体を知られちゃいけないんだっけ(笑)」


ハル「未来人って本当にいるんだ…。しかも付き合ってたの?」


満「うん。真紀に会えて本当によかったと思ってるんだ」


真紀「もう…満君、他言したらダメじゃない…///」


 デテーーーン!!! 全員、アウト~



   * * * * * * *



(超能力で空中浮遊を楽しむ伊織とハル)


伊織「待ってハルさん、揺らさないで! 落ちちゃうよ!」


ハル「見ないでぇ~!!!」


(ハルの足にしがみつく伊織。伊織からは不可抗力でハルのスカートの中身が丸見えに)


 ズルッ(伊織が手を滑らせる)


伊織「あ…うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」




 グチャッ



『伊織、死す』



ハル「あの時はほんとごめんね…」


伊織「いいよいいよ。でも、下手すればこうなってたかもしれないんだよね」


ハル「あと…パンツの色は忘れてね」


伊織「え? も、もちろん…(無理だよ)」



   * * * * * * *



凛奈「ハル…ちゃん…?」


ジア「…うざい。アンタみたいないい子ぶってる奴、私ほんと大っ嫌いなのよね」


凛奈「え…え…?」


ジア「ちょっと可愛いからっていい気になりやがって、この純粋無垢な顔して内心人を見下してるクソ女!」


凛奈「ハルちゃ…」


 バリンッ(窓ガラスが割れる音)


ジア「少しは痛い目見ろよ」


 ザシュッ(ガラスの破片が凛奈の顔に突き刺さる)


凛奈「痛…い…誰か…助…け…」


バタッ



『凛奈、死す』



陽真「今すぐジア呼んでこい。ぶん殴ってやる…」


凛奈「陽真君落ち着いて! 私死んでないから!」


伊織「そうだよ! ていうか、ジアを殴ったら痛みがハルさんにも伝わっちゃうでしょ!」


ハル「ごめん…あの時は本当にごめんなさい…」



  * * * * * * *



出男「なぁ蛍ちゃん…俺、蛍ちゃんと離れたくねぇんだよ。これからもずっと、ずーっと一緒にいたい」


蛍「え?」


出男「だって、蛍ちゃんのことが好きだから」


蛍「出男君…」


出男「蛍ちゃん、好きだ! 俺と付き合ってくれ!」


蛍「ごめん…出男君みたいな暑苦しい人、生理的に無理」


出男「イヤァァァァァァ!!!!!」



『出男、死す』



麻衣子「出男は別にどうなってもいいわ。むしろこんな風に爽快にフラれた方が面白かったのに」


出男「相変わらず俺の扱い酷ぇな!」


蛍「あはは…(笑)」



   * * * * * * *



伊織「ハルさんにはたくさん救われたよ。すごく感謝してる。だから今度は僕がハルさんを助けたいんだ。ハルさんの身に何が起きているのか知りたいんだ」


ハル「…」


伊織「教えて。君は…青樹ハルさんは…一体何者なの?」


ハル「はぁ…」


(重々しい口を開くハル)




ハル「…私は84年後の未来から来たの」



『コスモ・ラブ』



真紀「もしかして…」


ハル「私達…」


真紀&ハル「入れ替わってる~!?」


伊織「入れ替わってるというより混ざってるって感じだよね…」


満「二人とも楽しそうだし、何も言わないであげようよ」



   * * * * * * *



ハル「ひょっとして、僕…ハルさんと…」


伊織「もしかして、私…伊織君と…」


ハル&伊織「入れ替わってる~!?」


ハル「おお…すごい! 手をかざして念じるだけで物が浮く。超能力ってすごい。あと、ハルさんって結構胸あるんだな…///」


伊織「ジアの声が聞こえない。なんか新鮮な気分かも。でも今頃…伊織君大丈夫かな? あと、なんか股間に変なの付いてるんだけど…何これ…///」



『星の名は。』



伊織「おぉ、今度はほんとに入れ替わった…(笑)」


ハル「もし入れ替わったりとかしても、私の体は見ないでよね。あと、いい加減パンツの色忘れてよね」


伊織「も…もちろんわかってるよ(忘れないよ)」



   * * * * * * *



(超能力で積み木を浮かす幼いハル)


ハル「ママ、見て見て! 面白いよ!」


ハルの母「あらハル、ファルクが使えるようになったの? すごいわね~」


ハルの父「すごいぞハル! さすが父さん達の娘だ!」


ハル「えへへ…///」



『どうしてこうならなかった』



伊織「うん。ほんと、これが普通の反応だと思うんだけど」


ハル「でも、これだと物語が始まらないよ」



   * * * * * * *



伊織「なんだこれ!?」


 そこには衝撃的な光景が広がっていた。中には無数の透明なビンに似た容器が並んでおり、一つ一つに女の子が閉じ込められていた。中はどれも培養液のような緑色の液体で一杯になっていて、女の子が裸体で押し込まれていた。


伊織「すごい、みんな裸だ…/// ち、乳首が見える…/// アソコは…え!? 女の子のアソコってこんな感じになってるの? ほんとすごいな。も…もうちょっとよく見てみよう…///」


オリヴァ「早く来いよ」



『伊織君のえっち』



伊織「僕はこんなことしないよ!」


オリヴァ「でも、ほとんどの男ならこういう反応しそうだよな」


伊織「うるさい!」



   * * * * * * * *



オリヴァ「俺も詳しくは知らねぇが、そろそろ妊娠3ヵ月を迎えるころじゃねぇか?」


ハル「え!?」


伊織「妊娠って…一体誰と…」


オリヴァ「もちろん俺だよ。俺と伊織の可愛い可愛い子どもさ」


伊織「え…」



『コスモボーイ(ホモ)』



ハル「伊織君がお母さん!? 伊織君が産むの!?」


伊織「ハルさん違う。違うから」



   * * * * * * *



 ピッ(オリヴァが時限爆弾のスイッチを押す)


麻衣子「何? 何が起きたの!?」


オリヴァ「あと5分でこの宇宙船は粉々に吹き飛ぶ。お前らは爆発に巻き込まれて死ぬだろうな」


(4分55秒後)


伊織「ハル…いつまでも一緒だよ…」


ハル「…」(気絶中)


 ピー バァァァァァン!!!!!



『これが本当の君の名は。』



伊織「ハルさんの本当の名前がわかったから、爆弾のタイマーが止まったんだよね」


ハル「それにしても、伊織君よくわかったね。助けてくれてありがとう」


伊織「当然だよ。ハルさんを助けるためなら、僕は何でもするよ」


ハル「伊織君…///」


ジア『こいつらマジでウゼェ…』



   * * * * * * *



(再会を果たす伊織とハル)


伊織「ハル…」


ハル「伊織君…」


(ハルに抱きつく伊織)


伊織「ハル!」


ハル?「うわっ、キモッ! 触んないで!」


伊織「え…」


ハル?「やめてよ、いきなり抱きつかないでくれる? マジでキモいんだけど」


伊織「お前…まさか! ジア!?」


ジア「簡単に再会なんかさせないわよ」


伊織「ハルの体を返せ!」


ジア「無駄よ。もうハルの人格は消えてしまったから。この体の持ち主は私になったの」


伊織「そ、そんな…嘘だろ…」


ジア「フフフ…さぁどうする? 頑張ってハルの人格を取り戻すか、それともハルの体を手に入れた私を愛するか」



『伊織の本当の戦いはここから始まる…』



伊織「決まってる。何がなんでもハルの人格を取り戻してみせるよ」


ハル「伊織君…ありがとう…///」


伊織「大好きだよ、ハル…///」


ハル「私も大好きだよ、伊織君…///」


ジア『結局イチャつくんかい』



   * * * * * * *



伊織「あ、どうやら作者のネタが切れたみたいだ」


ハル「もう終わりなんだ。なんだか寂しいね…」


伊織「大丈夫だよ。ネタを思いついたらまた番外編書くみたいだし」


ハル「でも…次回作の長編が始まったら、読者のみなさん…私達のこと忘れちゃうかも」


伊織「そんなことない! 僕らの愛は永遠なんだ! きっと誰かが僕らのことを見てくれているはずだよ」


ハル「そっか…そうだよね。私達を見てくれてる人のためにも、これから頑張らなくちゃね!」


ジア『あーあ…こいつらほんとに甘ったるいわ。もう好きにしなさい』


伊織「それでは…」


ハル「今後ともコスモガールを…」




伊織&ハル『よろしくお願いします!!!』


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