ドリームキャッチャー

ドリームキャッチャー1

マカネはまだ眠ったままだ。魔法の時間マジックアワーはまだ続く。イグナイターは命を捧げた、世界を救うために。だが世界は変わらなかった。ミッドナイトの目が怒りに燃える。ナイトメアのヌードル触手がミッドナイトに迫る。それを俺は引きちぎり……。



。……私はおっさんのままだった。どこまでが夢だ。どこまでが悪夢だ。あの蛇の能異頭ノイズが居なくなった話をしているテレビのニュースが流れてくる。そう。「全部現実だ」アイリーンの言葉が耳に入る。


「おまえはどういうつもりだ」私は自分のメイドアイリーンに話しかけた。「あなたは私の計画に必要なのです。それくらいは察せたでしょう」「なにを企んでいる」「少なくとも世界のためのことです」「つまり、俺のためにはならないことだな」アイリーンは俺の言葉に苦笑する。


「どうでしょうかね」「いったいどうなった」「もう一度、そのおっさんに戻っていただきました。あなたが元の体美少女になると危ないことは理解できたでしょう?」「あれが俺の、私の体だ」「でももうあれはあなただけの体ではない。世界を揺るがすものなのです」「融合、だったか」


「イグナイターはほとんど、私に匹敵する存在。すなわち神です」「言いやがる」「ほんとうですよ、あれを動かせる。ましてやひとつになれる人間が居るとは思いませんでした」「それはよかったな」私にとっては悲劇だが。「いつか元に戻れることを祈っています」アイリーンの言葉が本気かどうかはわからなかった。


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