制服

ありがとう、制服よ

まことの学力や心根や愛らしさの如何いかんを問わず

私に学生という価値を付与してくれたきぬ


着ているだけで

未開拓な心身という

一部の連中によだれを垂らさせる

ようわからん属性も追加される

雨に濡れるととんでもないにおいがするのだが


なによりありがたいのは

着る者の心を守ってくれたこと


見目よい服を毎日取り換えて

着けることのできぬ貧しさ

服を持ってはいても

垢抜けぬどころか垢まみれのセンス


それを笑う者たちから

思春期の心を守り抜いてくれたこと



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