何色かは名称がない。名称がないけど、ないのがいい。

 Twitterで「生きたくないけど死にたくない人へ」という一文を見て、惹かれました。

 この一見、矛盾しているような言葉が、この物語を読み進めていく内に感覚的な肯定できました。

 作中、そして題名でも言及されている「色」が、まさに当て嵌まるのだと思います。

 「夜空は青い」と見えている人が周囲から嘲笑された時、この「生きたくないけど死にたくない人」になる気がします。

 でも実は特別でも変でもなくて、ちょっと隣近所に来た非日常くらいなものなのだ、という気持ちになる物語です。

その他のおすすめレビュー

玉椿 沢さんの他のおすすめレビュー246