第10話 駄女神の説明 その3

 エスティの説明はまだ続きます。

 と、行きたいところですが、エスティ、二人のレベルを見て唖然としてます。

 まあ、まだ見習いみたいな女神のエスティでも、普通の人間よりは遥かにレベルは上の方。けど、コウと千代はそれを凌ぐレベル。

 ありえない程のレベル。

 そんなレベルを目の当たりにしたのなら、誰しも驚きますよ。ましてや自信家のエスティならなおさら。おまけで、やるきまで無くしそうです。



 『こんなレベルの二人がいたら、私いらないんじゃない?』



 なんて、心のなかで呟いてますよエスティ。 けどポジティブで考えると、



 『‥‥‥あっ!けど、これって私楽して真の女神になれんじゃないの。ラッキーかも♡』



 と、まあ、欲望には正直なエスティ。

 そうとは知らずの、コウと千代はエスティに質問をする。



 「エスティ、聞いていいか?」

 「‥‥‥えっ!あっ!いいわよ」

 「うん?何か考え事してたか?」

 「な、なんでもないわよ!それより何?」

 「‥‥‥ああ、俺と千代のステータスにある治癒魔法はわかるとして、千代の超治癒魔法と俺の空想現実魔法てなんだよ?」



 エスティが考え事をしていたので、少し不安になるコウと千代。そんか二人に見つめられて焦るエスティは、



 「あっ!うん、この超治癒魔法はほぼ死にかけた者を回復させる魔法ね。普通の治癒魔法では回復できない者を回復させられるのよ。あと、貴方の空想現実魔法は、文字通り貴方が考えている物を現実化する魔法。」



 エスティの言葉に驚く二人。

 特に千代なんかは驚きの余り、開いた口が塞がらない状態。で、コウは、



 『千代のスキルはそんなに凄いのかよ!凄いじゃないかよ千代!」

 「う、うん‥‥‥」

 「なんだよ、嬉しくないのかよ」

 「うん‥‥‥嬉しいわよ‥‥‥けど‥‥‥」

 「けど、どうしたんだよ?」

 「うん、これだけのスキルなんだもの、何かの誓約や条件があるのかな、て思って」



 千代のこのセリフにコウは「はあっ!」と気づく。あまりの嬉しさに我を忘れかけていたコウは、エスティの方を向くと、エスティは少し軽いため息の様な物をして、



 「‥‥‥流石、女の子ね」

 「‥‥‥」

 「千代?‥エスティ、やはり千代の言う通り誓約があるのかよ?」

 「まぁね。確かにあるわよ。この超治癒魔法は死んだ物を生き返す事できないの」



 エスティが真顔で言うと、千代はやはりとした顔をする。そんな千代を見てコウは



 「だったら俺のスキルも‥‥‥」

 「ええ、誓約はあるわよ。コウ、貴方のスキルは巨大な物は出せないの」

 「巨大な物は出せない?じゃあ、10メートルはあるゴーレム何かは?」

 「多分、それぐらいが限界でしょうね」



 エスティにそう言われ、コウは少し力を無くす。そもそもコウはガンプラ の巨大な物を出そうと考えていたから。まあ、実際あれの実物は18メートルはある物。アレを出して乗って戦う、男のロマンを考えていましたからね。

 

 



 



 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る