005.星間連絡船

 帰れぬ夜を

 あなたは何度過ごしたことでしょう

 あのまほろばの日々の味わいを

 あなたは今も追い続けているでしょうか

 愛しき人の言葉が

 今日もこの胸に広がります

 青函連絡船を

 星間連絡船と

 勘違いしたあの過ちを

 過ちと知らず

 星の間を漂う夢想が

 あの日の胸に広がりました

 帰らぬ人はあの蝦夷の彼方に

 今はその名も残らぬ海の向こうに

 セイカン連絡船も無き今では

 短冊にこの想いを綴るばかりです




※平成28年8月28日初出

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る