これはひとつの理想であり、未来の可能性であるかと!

著者さん=出題者の提示した問題文を読んだ後、問いに答える長文読解! としか説明しようがないのですが……問題なのはまさに問題文です。“長”ならず“超”と謳われている通りに内容がぶっ飛んでいるのもそうですし、著者さんの思考や心情が盛り盛り過ぎるのもそうなんですけど、構造というか作品の有り様がすでに問題文、ひいては読み物をも超えているのです。

おもしろいもので、問題文になっていればこそ読む側は文章の意図、さらには著者さんご本人と真剣に向き合うこととなります。これって実は、すべての書き手さんが目ざす境地ですよね。形式という一点を整えたことで創作の理想を実現するなんて、実に興味深いですし、おもしろいじゃありませんか。フロンティアというものは常に、こうした発想の妙が拓いていくものです。

楽しさだけじゃなく、そんな可能性をも感じられる“テスト用紙”、問題内容にはなんとか触れずにおきましたので(難しかった!)、ぜひともご自身の目でお確かめをー!

(「こんなときだからこそ笑いと元気!」4選/文=髙橋 剛)