竜のさきっちょ

小鈴なお 🎏

1章 プロローグ

0.1 序:俺も好きだ。すぐに制服に着替えろ

 高校3年生の3月31日22時31分35秒。

 巻くんに好きです、と送りました。

 

 すぐにスマホが振動を始めます。その巻くんからです。

 

「ま、巻くん?」

「長井だな。俺も好きだ。すぐに制服に着替えろ」


「え? え?」

「時間がない。今からおまえの家まで行く。それまでに、今日中に何をしたいか書き出しておけ」


「あの」

「いいか、25分以内にリストアップして俺に送れ。そっちに着くまで約30分強だ。」


 何から聞き返していいのか固まっていた私をよそに、電話はすぐに切れていました。

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