「人生の目的」という仰々しいタイトル「いったい誰がつけたのか?」

フロネシス

第1話

天才魔法少女すみれ。


学問の基礎を中学生前半で学び終えて。


自由時間を自身の向上と。


学問に慣れ親しみ事に費やしています。


さらに。


寡頭制が正されてからは。


外遊を繰り返していますよ。


世界を見て回ることは必要だと思ったからです。


すみれ。

「海は広い?」

「いいえ。」

「うちが海と一体化してるんや。」

「海の一部である魚もおるで。」


あかね。

「関西弁どうしたの?」


すみれ。

「むかし関西人の知り合いがいてな。」

「真似したらエセ関西弁になってしもうた。」


あかね。

「関西人はそういうの嫌いますよ?」


すみれ。

「そう言われても直らへん。」


あかね。

「無くて七癖。」


すみれ。

「癖は曲者。」

「この景色は汎神論。」


あかね。

「自然の美しさに私も一体化する?」

「自然とひとつに。」


すみれ。

「知ってるん?」

「正気(せいき)」

「正氣とも書く。」

「宇宙に存在する明らかで正しい根本の力。」

「素敵やわあ。」


あかね。

「そんなすみれちゃんも素敵。」


すみれ。

「あらまあ美しい。」


港で連絡していた。


地元の。


知り合いの女性と一緒に伊豆大島を巡って。


大自然。


伊豆大島というものを魅せつけられました。


すみれ。

「田舎だと思っていたら馬鹿にできへん。」

「むしろ都会のほうがごちゃごちゃしていて不自然やな。」


あかね。

「自然性を無視した文明や社会でも作ろうとしているのでしょうねぇ。」


すみれ。

「この世界は人間のものちゃうで。」

「愚かな人間のことやから。」

「愚か者は打たれてはじめて気付く。」


あかね。

「何かに打たれるといいですね。」


すみれ。

「それにしても自然の造形美やな。」

「島という点において魅力ありや。」


あかね。

「大人にならないと分からない世界ですよ。」


すみれ。

「観光地の良さは大人にしかわからんよ。」


あかね。

「ただ歩いたり巡っているだけで鑑賞した事にはなりません。」


すみれ。

「そうや。」

「花より団子みたいな連中や。」


あかね。

「確かどこかで無益な者であると書かれていました。」

「そのとおりなんですね。」


すみれ。

「そんなもんちゃう?」

「伊豆大島というのはこういうものや。

「なんてものを魅せられたで。」


半日後に。


知り合いの女性と別れて。


伊豆大島の帰路にて。


あかね。

「世界は見ないとわからないもんです。」


すみれ。

「世界なんて見ないとわからへん。」


遠くから謎の船が近づいてきます。


船は接近して。


密着。


謎の集団が乗り込んで来て。


人々は戸惑っています。


すみれ。

「なんや?テロでもはじめるつもりか?」


あかね。

「海賊ごっこですかね?」

「けっこう堂々とやりますよ。」


謎のローブの集団が。


慈善団体を名乗り。


人々に術をかけています。


すみれ。

「なんかまずうない?」


あかね。

「蹴散らしますか?」


すみれ。

「そのほうがいいわ。」

「でも相手多勢だわ。」


あかね。

「各個撃破で行きましょう。」


敵の人数が増えていますよ。


すみれ。

「なにしとるん?」


「魔法使いがかつてのように魔術を操り。」

「人々を惑わしている。」


すみれ。

「何百年前の事を言うてるん?」


すみれ。


炎のボールを押し当てて。


謎の人物が焼け焦げてノックアウト。


それを期に。


戦闘が発生。


相手は武器を持っていた。


すみれ。

「おっと?当たらんよ。」


絶妙に距離を取って。


炎のボールを押し当てて。


撃破していくも。


相手に囲まれてしまう。


あかね。

「重力崩壊。」


周囲に6Gが付加されて。


すみれとあかね以外動く事ができない。


なんとか屋上デッキに撤退。


すみれ。

「相手は新手のテロやな。」


あかね。

「魔法使いに敵対している連中かな?」


すみれ。

「魔法使いの評判落としやな。」

「魔女の奴ら巻き返したな。」


あかね。

「題名は魔法使いの謀反とか?」


すみれ。

「そんなところや。」

「来たで。」


あかね。

「歪曲フィールド。」


エネルギー弾をフィールドで歪曲して無効化。


突撃して来たところを歪曲空間に突入してしまい。


混乱して倒れていく敵集団。


敵の船から増援が来てしまう。


1人1人と来ては倒していくが。


切りが無い。


すみれ。

「まずいで。」

「あいつの中に魔法少女が混ざっている。」


あかね。

「どう見ても戦力差あります。」


敵にグループが四方から襲撃されて。


劣勢。


あかね。

「分散しましょう。」


すみれ。

「わっ!やば!」


敵の魔法少女3人に追い回されるすみれ。


すみれ。

「ちょっと待って!うわあ!」


集中攻撃に遭う。


結果的に8人に追いかけられた。


すみれ。

「ここで行き止まりやな。」


「終わりだよ。」


すみれ。

「使いたくなかったやけれど。」


すみれは手を天にかざして。


太陽の力が降り注ぎ。


金色の帯を手に掴むと。


それを基に。


人工太陽を発生させる。


すみれ。

「終わりにしましょうか?」


敵が攻撃しても効果なし。


人工太陽を発射。


輝く太陽の玉が本体と複数に分離して。


相手に突撃して燃やす。


そのままホーミングされ。


敵の船に命中して。


大爆発。


辺りが閃光と火炎に包まれて。


気を失う。


すみれ。

「これMP無くして倒れるんや・・・。」


視界が真っ白に。


気付いたら病院のベッド。


医者。

「一週間も寝ておけば回復します。」

「単なるMP切れで倒れているだけですから。」


看護師。

「あらやだ。」

「あの娘が戦ったの?」


医者。

「功労者でしょう。」

「手厚く。」

「医術は仁術。」


しばらくして。


あかねちゃんが来訪。


あかね。

「大丈夫だね?よし。」


すみれ。

「あいつらどうしたん?」


あかね。

「華族が対処するって。」

「私が話しておいた。」


すみれ。

「思わぬ賞金首に出会ったわ。」

「取り逃がしてしまった。」


あかね。

「賞金稼ぎに熱中するのはいいけれど。」

「生き残る事が肝心じゃない?」


すみれ。

「今回はギリギリやったわ。」


あかね。

「後は任せておいて。」


一週間して退院。


公園にて。


小雪。

「久しぶり。」


小毬。

「こうして会えるのも安定したからかな。」


すみれ。

「なんとか治まったからやな。」

「寡頭制で争った以来やわ。」


小雪(こゆき)。

「派閥に違反者が出て魔女と手を組んだ。」


小毬(こまり)。

「政治内部に反乱分子がいるから。」

「連携しているし。」


小雪。

「たぶん目的が複数あって分からない。」


あかね。

「世間を混乱させようとしている。」


紗莉奈(さりな)

「いたいた。」

「最新のレポート見ておいて。」


すみれ。

「外国の魔法使いは半分が堕落しているんやな・・・。」

「ついにその波がうちらのほうに来たってわけなんや・・・。」


紗莉奈。

「立て直さないといけない。」

「そのうちかつての連中のように堕落させられて。」

「魔女狩りに発展するとか?」


あかね。

「魔女が巻き返した以上。」

「新しい体制が必要だね。」


すみれ。

「腐敗したという意味やね。」

「これは全国に投げかけて。」

「一肌脱がんと。」


紗莉奈。

「外国では半分の魔法使いが堕落した。」

「日本にもそれが来た。」

「寡頭制の次は内乱ってわけよ。」


すみれ。

「用心しとくわ。」

「みんな気を付けといて。」


解散。


あかね。

「これからなにする?」


すみれ。

「いつものように図書館に籠もるわ。」

「古本屋にも寄る。」

「そもそも賞金首を捕まえたい。」

「一攫千金やねっ!」


あかね。

「手伝うよ。」

「そろそろ本格的に訓練しないとだもん。」


この日も一緒に。


寡頭制の派閥争いも反乱分子によって再発し。


治めるべく全員が活動する。


動乱期です。

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