「忘れる」ことの美しさ、確かに残るさみしさの余韻。

持っていたはずのものを失くしてしまったら、手のひらの中には何も残らないのか。
それとも漠然とした何かは、いつまでも残って消えてはくれないのか。
忘れることとおぼえていること、いったいどちらが幸せで、正しいことなのか。

月と夢、幻想的なモチーフを巧みに使って、生きることの本質へ切り込む完成度の高い作品です。