第24話 歯車

-1日に過ごす中で一体どれだけのの職業の方とすれ違っているのだろうか。


ふとした疑問である。


今、横を通った人も、当たり前だが今日やるべきことがあって。

それが世のため人のため、巡り巡って何処かで自分の生活の一部になっているのかもしれないと思うと少し感慨深い。


後輩が休憩中に言った言葉。


《皆どうして何も言わずに働けるの》


〝何〟という部分にはその日の溜まりに溜まった鬱憤や、愚痴のことを指しているのだろう。

私は何かを言いたくなるということは、そのことに対してまだ諦めがつかない気持ちが少なからずあるのではないかと感じる。


誰かの犠牲の上で成り立つ世界。


-理解しきれていない現実がそこにはある。


何気ない日常も誰かのおかげで成り立っていることを忘れてはいけないと感じるのだ。


毎日がせわしなく過ぎていく中、良いことも悪いこともある世の中。


目の前にいる誰かに感謝の言葉を伝えられたら-


それは誰かの心を癒す、救いの言葉になるのだと思う。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る