第21話 訪問

「高木さん。私、着替えてきます。」

「了解。来たのは洗濯機にでも入れといて?」

「わかりました!」


「高木さん!着替え終わりました!まぁ、昨日来ていた服なので代り映えしないのが残念ですが…。」

「まぁ、昨日泊まってるから同じ服になるのは仕方ないよ。あっ、そうだ。これ付けたら少しも違うんじゃないかな?」

「なんですか?それ?」

「いいから。いいから。」

「高木さん、これって…。昨日のネックレスじゃないですか!こんな高いの頂けませんよ。」

「そんなこと言わないでよ。もう買っちゃったし。それにいつもお世話になっているという感謝の気持ちと思って?それに、白崎さん欲しそうにしてたし、似合うなっと思って買っておいたんだ。渡すの忘れてて今になっちゃったけど…。」

「あぁ…。ありがとうございます。」と目を潤ませながら、ネックレスを胸に当てながら笑顔で隼人を見る。

「あの、高木さん。つけてもらってもいいですか?」

「そうだね。後ろ向いて?うん。やっぱり似合ってるね。」

「ありがとうございます。一生大事にしますね!」


隼人が白崎さんにプレゼントを終えたころ、隼人のスマホに翔から連絡が入った。


「隼人、今日暇だろ?俺さ今、綾と一緒に遊んでて特にやることもなくなったから隼人も呼んで遊ぼうかって話になってるんだ。で、隼人の家に行くってなってもうエントランスにいるから入れてもらっていいか?チャイム鳴らすわ。」

「はぁ?なんでこんな時にいきなり来るんだよ。あいつは…。」


「白崎さん。ごめん。翔たちが今、エントランスまで遊びにいきなり来ててこの部屋に来るって言ってるからちょっとだけ僕の部屋に隠れてもらえる?」

「わかりました…。私は別にいいですけど…。隠す必要あります?」

「まぁ、正直隠す必要はないと思うけど、ばれたらめんどくさいと思うからさ。それにこの事は、ばれるまで二人の秘密ということで。ね?」

「白崎さんは、二人の秘密…。いいですね!そうしましょう!」と少し興奮気味になっていた。

「できる限り、早く帰らすから…。わかりました。高木さんのお部屋で静かに待っています。」そうして、白崎さんは僕の部屋に向かった。


隼人は、翔が鳴らしたチャイムに出てエントランスに入れるようにした。

そうだ、玄関に来るまでに白崎さんのはいてた靴を隠しとかないと…

はぁ…今日もなんだか大変そうだな…。

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