第14話 ウィンドーショッピング

お昼も終え、白崎さんとウィンドーショッピングをすることに。


「白崎さんは何か欲しいものとかあったりするの?」

「うーん。そうですね。特にはないですかね?」

「そっかー。じゃあ、本当にブラブラして気になったところに入ってみようか。」

「そうですね。そんな感じにしましょうか。」


時間があったこともあり、いろんな系統のお店を見て周ったが、特にこれと言って買うことは無かった。


最後に入ったお店で白崎さんが目を輝かしていた商品がある。


「そのネックレス白崎さんにすごく似合いそうだね。」

そんなに派手でもなく薄いピンク色のクリスタルハートのネックレス。

「可愛いですよね。このネックレスに一目ぼれしました。でも、お金がなく買うことができません…。でも、次に来た時にもし売っていたら買いたいですね。」


値段は…1万5000円かぁ…それなりの値段である。買えないことは無いが。僕たちの関係が、彼氏彼女だったきっとプレゼントで買ってあげたりするのが普通なのだろうが。違うしな…。

「高木さん。次に行きましょう!」

「うん。あの、白崎さんお手洗いに行ってきてもいい?」

「そうですね。わたしも行きたいのででは出てきたらトイレ前で待ち合わせと居事で。」


僕は白崎さんがトイレに入るのを確認した後、ダッシュで先ほどのお店に行き、白崎さんが見ていたネックレスをレジに持って行った。


「いらっしゃいませ。一点で1万5000円になります。あれ?先ほど彼女さんと来ていた方ですね?じゃあ、プレゼント包装しときますか?今なら化粧箱付きで無料でできますよ?」


(定員さんに見られていたのか。)


「彼女ではないのですが…。でも、プレゼント包装できるのであればお願い出来ますか?」

「かしこまりました。すぐに包装させて頂きますのでお待ちください。」


5分ほど待っていると、声がかかった。


「お待たせいたしました。こちら商品になります。」

「ありがとうございます。」

「こちらこそ!頑張ってくださいね!」とお店の女性スタッフから応援されてしまった。


僕もなぜこんな行動を起こしたのかはよくわからないが、気づいたら体が動いてしまっていた。

まぁただの気まぐれなのかもしれないが。

あまり時間がかかると白崎さんを待たせてしまうので、カバンにネックレスを入れて集合場所へ戻った。


(買ったはいいがこれいつどうやって渡せばいいだろう…)


と、恋愛経験がない隼人は一人悩むのであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る