悪魔との契約27

私『時間をとめる力が欲しいのだ! しかし、時間が止まって、私まで止まってしまっては、元も子もない! 止まった時間の中でも、自由に動けるようにしてくれ!!』


悪魔『たやすいことだ』


 こうして、私は時を止める能力を得た。

 そして、止まった時間の中を、自由に動けるのだ!


私『さっそくだが、時間よ止まれ!』


 時計は歩みをとめ、生き物もまた、全て動きを止めた。


 悪魔は、不敵に笑ったかと思うと、こう言った。


悪魔『止めた時間を動かせる能力は、いらないんだな』


 悪魔は消え、私ひとりが残された。

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