悪魔との契約20

私『この世を去った我が妻に、再び逢いたい! 悪魔よ! 私に、霊を見る眼を授けてくれっ!!』


悪魔『その願い、叶えてやろう』


 悪魔は不気味に笑い、消えてしまった。


 こうして私は、霊を視る眼を手に入れた。

 幸いな事に、霊の言葉もわかるようになった。


 ーーーだが、しかし!


豚『うらめしい!』

ニンジン『切り刻んで、煮込むなどと、残虐非道な行いだ!』

ジャガイモ『皮を剥いで、惨殺された!』

タマネギ『バラバラにするなんて!!』

米『高温で痛ぶった挙句、熱々の液体までかけるとは!!』


 ーーーこうして、食べたもの達が、抗議してくる事になった。


 妻を探そうとしても、こいつらが私を解放してくれないのだ。


 朝から晩まで、ずっと恨み言を繰り返すばかりで、その数もどんどん増えていく。


 気が狂いそうだ!


私『たすけてくれー!!!』

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