何気ない帰省の一場面

女性が実家に帰省する、というのはドラマがある。
一人の女性が列車に乗って、故郷へ帰る。母がいて、幼馴染のともだちがいる。仏壇で何となく久しぶりに手を合わせて、そこで交わされる会話はもう子供のものではなく、大人同士のものだ。そうした日常を、いつの間にか読んでいる僕自身も受け入れていた事に気付かされました。でも、ちゃんと故郷はどこかにある。例えば、普通の生活へと戻る車窓の向こう側に。

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