21曲目『いちご白書をもう一度』(昭和50年 1975)バンバン

 この曲が、長年に渡って私の琴線に触れる曲になっていたにもかかわらず、今まで取り上げなかったのは、あまりにも有名でベタ過ぎな曲なので「今さら貴方が取り上げなくてもわかってるわい!」と一人ツッコミをしていたからであります(^^;


 ユーミンが20歳の時にバンバンのために書いた曲です。20歳でこの曲を書けるのがすごい、と誰もが言っていますし、私も同感です。

 この曲の素晴らしさやこの曲の歌詞ができた謂れは、ネット上にたくさん出ていますので、私は触れないでおこうと思います。

 特に、興味深く読んだブログのURLを貼っておきます。この曲の歌詞の中で唯一、疑問だった「就職が決まって 髪を切ってきたとき」の謎解きがされています(^^;


にじのかなた「『いちご白書』をもう一度」ユーミンの脚色に涙~「すごい才能を持った女の子が出てきた」

https://ameblo.jp/takamine561c/entry-12643011466.html



 では、なぜ、あえて、このベタな名曲を此処で取り上げることにしたのか、というと、ユーミン自身があるライブで歌った動画を見て気付きがあったからです。

 

松任谷由実「いちご白書をもう一度」YUMING SURF&SNOW in Naeba vol.39

https://www.youtube.com/watch?v=ZehdodvrWyE&t=58s


いつか   君と行った

映画    がまた来る

授業    を抜け出して 二人で出かけた

哀し    い場面では

涙     ぐんでた

素直    な横顔が 今も恋しい

雨にや   ぶれかけた

街角    のポスターに

過ぎさ   った昔が 鮮やかによみがえる


 ユーミンは、上記のような歌い方をしています。

 この短い「」、行は無いけど、いわゆる「行間」にきっとやられていたんじゃないかって思ったんです。この短いの間に、私は、この歌詞の映像がフラッシュバックして、それが、更にこの曲の良さを増幅させているような気がします。


 一方、バンバンのばんばひろふみの歌い方はというと、ユーミンみたいに切らないで、語尾を伸ばしながら歌っているわけですが、それでも、私にとっては「」が確固たる存在感で其処に在って、フラッシュバックを引き起こさせています。


 大した発見ではないかもしれませんが、私は、この曲が琴線に触れる理由が見付かってだいぶ腑に落ちて喜んでおります(^^;


 では、本家本元のばんばひろふみの歌う「いちご白書をもう一度」もお聴きください。


♪『いちご白書をもう一度』(昭和50年 1975)ばんばひろふみ

 作詞・作曲:荒井由実

https://www.youtube.com/watch?v=i7nUZur8Irg



*これを機会に「いちご白書」(The Strawberry Statement)をネット動画で観てみました。全編を通して当時のアメリカン・ニューシネマの匂いがします。日本での公開は大学紛争が下火になる1970年。アメリカ本国では興行的に振るわなかった一方で、日本ではアメリカン・ニューシネマ流行の中で人気になったそうです。大学紛争真っ只中に日本で公開されていたら(特にノンポリ層で)だいぶ影響力があったかもしれません。

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