【4着目】だれが女の子になるものかっ!

「ちょとまって!これって女の子のドレスじゃないか?!」

小柄な個体はそう叫ぶとドレスを床に叩きつける!


どうやら夢を見ていたらしい…

そしてやっぱり前後の記憶がない。そして昨晩の夜刀浦渋谷の繁華街で大規模な爆発があったらしい。それは駅前の忠蛸クト公の石像がこっぱ微塵に粉砕される程であり警察いわく調査中とのこと…


まあそんな夜刀浦ではよくあるニュースにもならない記事はほっといて今のボクの状況だ。


もし清鹿がこの令嬢装コルセットスカートを纏えば同じクラスの女子よりも似合う事、回避不可であり実際に顔も通常の女性よりもより整っている。


「誰が俺の事が可愛いかよ!!!!」


電話口から言われた褒め言葉。だがそのセリフは彼にとっては禁句の禁句であり事実を知った上でより逆上するとスマホごと叩きつけられ軽い爆発音に指二本に軽い切り傷を負う。


「いたたた、…」

人差し指にはガラスで深く切り、そして親指は機器の銀部品が軽く刺さって出血している。

その痛みでやっと正気に戻った彼女いいや女の子そっくりのいわゆる男の娘は自分の暴力性にシュンとなり可愛らしいそうとうの性格にもどる。そして鏡を見てはより深いため息を吐いた…

顔立ちは良い方でありモデルにもなれる程の美形であるだが問題は方向性である。


「これじゃどう見ても女の子の顔だよ…」

まだ化粧も女装もしてない。男子制服の姿でもこの有様である。


冬雪清鹿 17歳の青春真っ只中の学園生徒である。中性的かつ可愛いく幼さが酷く残る顔立ち。また他の男子と比べると小柄でありハーフ的な異国美女の血統めいたところもあり思わず抱きしめたくなる人形の美。


おまけに憑依相姦の症状もあり押し倒したい程に犯したい気分を見た者に与えてしまう。


そんな美貌は学芸コンクールや学園祭では必ず女装を強制されてしまう。

それは可愛い清鹿をからかったり辱めたりその反応を周囲が眺め楽しんでるとかではない。最初はそうであったがガチで女装をキメた清鹿クンは洒落にならないぐらいの異質な美を備えておりいわゆる恋毒であり劇薬そのものでしかなかった。


それゆえ男子はモホモホっーー!と変な性癖に覚醒させてしまうやらレズで有名な先輩からも迫られたり監禁されて女装させられたりとどんどん周りがおかしくなっていき散々な目にあっていた。


そのせいだろうか?悪友からは女の子の制服で登校しろ!とかほざきだしおまけに可愛いといか言われてもう激怒して悪友から借りたボク用のスマホをぶっ壊してしまった。


どうも可愛いと言われると感情がバカ暴走になって自分でも止められないのだ…


好きでこんな格好に生まれてきたんじゃない…

肉体さえあれば…


「あーあーこんなに無残にも壊れたら弁償確定だな…」

なら女装も決定だな…


そう女の子の格好をするとバイト代も出るのである。

確かにお金を払ってまで頼む程に清鹿の女装姿は絵になっていた。

それに二度とボクは女装したくなかったのだ!


女子制服を着ずに男子の衣類を纏って女装せずにいるがそれでも男装の美少女と間違われる。ようは年々悪化している。

そしていまさら気づいた事だが精神の変質が顕著になってきている。通常は可愛いと言われると発狂錯乱ガチギレする清鹿クンであったが女の子になっているときに言われると興奮して訳がわからなくなる快感を覚えてしまうのだ!


浸食が進んだボクは記憶が曖昧になる危険すぎる状態であり噂だが男子生徒のキスを許してしまったらしい。…という吐き気を催すほどの邪悪な噂も流れている。

女の子の格好で長い時間いると性欲が上昇してしまう。…らしい。

誰かいいや何かと融合しているといってもいい、だが相手も悪気はなく肉体を乗っ取る訳でもない融合から分離して共存したり知識と記憶の共有の対価として2人で私姫とエッチい事したりウフフぅ…


だが悩みの本質は別にあったりする…


ボクの頭はおかしいんだ…

欠陥品である…


だって女になる夢を見るようになってきたんだ…


「俺はもほもほじゃねーぞ!」

ボクは女の子を見るとドキドキしたり悪友とエロ動画を見てふざけ合ったりした事もあった。よはしっかり女性に興味がある事である。

あの悪友の下衆男とは長い付き合いであり幼なじみといったところ、だが最近大切な写真を無くしてしまっていた。


「どこいったんだろう?」

どこで紛失したか知らないが昨晩見入ってたようにうっすら記憶がよぎる…

「さ、さくばん?」

男男男…きもちい…

清鹿の頭に禁忌の記憶が流れるも軽い痙攣で宙を見据えると一瞬でそれがふっとぶ。


最初は男なんか相手して抱かれて不快でしかなかったが、恐ろしいことにだんだん気持ちよくなってきたのであった!


「もうなんなんだよ?」

そしてその女になる夢が酷い。夢の中の魔美女は壮絶な美女であり色白で豊満でこの世の枠外の美である。だが人を支配できそうな美貌にもかかわらず1人の男性にご執心であり恋愛が成就したときの夜の営みで彼女は狂ったように興奮しまくっていた。そう結婚できたことに…


「頭が壊れたか俺は?」

顔だけでなくそんな男に抱かれたいという欲求まであるだんあて…

しかも抱かれただけで結婚が成立するとかどこかの姫君か?


そうんなくだらない思案をめぐりながらも親指に絆創膏を当てると結構出血している。

「いたたた…」

滅茶苦茶痛いそして人差し指の傷はあれ?

「傷が無い?」

ボケたのだろうか?深く肉を割いたはずなのに傷口が見当たらないというか記憶がバクている。


まあいつもの悩みの種でありこんな淫夢を見るとその前後の記憶が曖昧になったりしてくる。

元から人差し指に傷はなく、本当は親指の肉を切ったのが記憶がバカになったので勝手に改変されたと自分なりに解釈した。


そんな事より、それにしてもあの異類婚姻譚の愛欲が凄まじいこと…

清鹿の喉元には甘酸っぱい思いが込み上げる。


そう人間と魔物の恋路は物凄い愛欲になるであろう。

禁忌の禁忌でり禁忌にしてはとても甘いかつ禁忌を飛び越してしまうほどの熱愛なのだ…神話でも人と異形が結ばれる話がでてくるがこっちはもっと甘い沼だ…


どうやらその化け物と幼なじみだったらしい一緒に生活しそして数年間たまった思いが爆発し友達から恋人にそして結婚してずるずるとその生活は引き続きいやさらなる甘美な元になる。そう混血を生む…もうもうテンプレみたいな甘口ラノベ いいやそれ以上だ。


「え?なんで異類?」

どこが化け物なんだろうか?思い出そうとしてもそのとたんにぷっつり切れてしまう。まあ夢の記憶てこんなんだろ?


でもなぜ禁忌なのかしらぁ?どうしてぇ人を愛する事が罪なのですのぉ?


「な、なに考えてるんだ俺は?」

さてと悪友からもらったスマホの弁償代金としてまた女装しなければっと…

この伸縮性のあるスマホは夜刀浦渋谷の最新機種でありそんなやわらかスマホはもちろん高価である。


「でもよう、これって…」

わかるわかる。やわらか機械の修理代として金がそう女装が必須なのはだけど…


若くそう女子高生でも可愛いそうそう背の低い子が似合うであろう。

かつ女子が身に纏う、ことで清楚でフェミニンでありながらセクシーさももつつ、白と青をベースにしているがウエストを細く見せる効果がありいわゆる…


「これって童貞を殺す服コルセットスカートじゃん!」


うふふ…でもぉ〜清鹿クンにとって悪い話じゃあないはずですのぉ…


甘ったるい声が脳髄を揺るがす。


すぅごく気持ちよくなれるしぃ彼もその姿を好いてくれるはず、上手くいったら恋仲にぃ…

フフフ可愛いわねぇ怯えちゃって〜なら取引をしましょ?

人を愛する事が罪ではなくてよぉ…


甘い言霊は絶対であり清鹿の小柄な肉体は身動きとれなくなると


「うわぁ、なにかくりゅりゅ!?」

今までに感じた事のない、いやどっかで?だが分からないが膨大な何かが入ってきた!

まだ変身はしてないものの胸の奥がむず痒くなり挿入される快感に加え何か欲望を暴かれる快感が清鹿を襲った!


ブチ…

だが不意に切断…


手に持ったドレスから二対の黒く小さな布切れが床に落ちボクは甘い沼から我にかえった。


「な、なにこれ…」

愛欲魔姫生成・変身魔法下着マジックランジェリー…そう表記されていた…



では来週は『 【5着目】【6着目】』でお会いしましょう- - -だったらいいな- - -。

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