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 話ながら、希依子の手に持つハンバーガーがぐしゃりと潰れる。大悟の手も止まったままだ。

「……ごめんね。こんな話」

「えっいや、オレこそ、ごめん……無理に訊いて」

「ううん」

 何か言わなければ、と声に出たのは「辛かったんだな」という言葉で、言ってすぐに大悟は、上からすぎやしないかと不安になった。

 希依子は驚いたように大悟を見て、少し微笑んだ。

「少し、すっきりした。元はと云えばわたしが悪い話だから、そうやって優しい言葉を貰えるのは有り難いよ」

 話した相手が大悟くんで良かった、と続けると、大悟はいやいやそんな、と両手を顔の前で振る。

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