感想『カノジョに浮気されていた俺が、小悪魔な後輩に懐かれています 1巻』

御宮ゆう著 (スニーカー文庫)


読後最初に思ったこと。


「俺も生まれと育ちが違えば、こんなキャンパスライフを送れてたのかもな……」


雑なあらすじ


内容としては大学生の主人公、悠太が恋人に浮気され別れたことを引っ張り続けていたとき中でのクリスマスシーズン、ちょっとしたトラブルから志乃原という後輩と出会う。というところから始まる。

まぁ、本編はというと腐れ縁の女友達ポジの彩香や、大学の友人と『楽しそうなキャンパスライフ』を送りながらも、志乃原との距離を近づけていくという感じの内容である。


感想と自分語り


結論から言うと、めちゃくちゃ面白かった。ヒロイン、友人キャラ含め属性はちゃんとあるけど記号化されていないリアルなキャラクター造形はとてもよかったし、彼らのすごすキャンパスライフも、きっと僕らが通う大学の別の誰かは経験してそうだなぁという感じの、リアルさ、生々しさがあったのはこの作品のすごくいいところだと思う。


だがしかし、その妙なリアルさというか臨場感が、それとは正反対の大学生活を現在進行形で送ってる柳川にはしんどかった。大学三年間、野郎共で遊びまくったし、自主制作やサークルにも打ち込んで満足してるけど、ここでは「別のルートを歩めばこんな大学生活もあったかもよ」という可能性を見せつけられているようで、ひたすらしんどかった。この辺りは「面白い」という感想の理由でもある妙なリアルさが原因になってるのだから、本当に罪深い作品だ。


たぶん、高校生のときに読んでたら「面白い」としか思わなかっただろう。年齢が変わると感想が変わりそうな作品だ。


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