人類に捨てられた世界でアンドロイドが共依存

最高です。錆の臭い、酸性雨の冷温を感じる程の巧文で、とても引き込まれます。
退廃的な世界に人類が去ってレゾンデートルを失ったアンドロイドということで、ともすればジメジメとした陰鬱な話にもなりかねないが、ハードボイルドな主人公がアクセントになっていくらでもいけそうです。
微妙に人間性()の欠けた主人公と廃棄されたセクサロイドの出会いが、二人にどんな意味をもたらすのかは解りませんが、それが【雨の中の涙のように】消えてしまわぬことを願います。