眠れない夜
眠れない。
眠たいはずなのに、眠れない。
眠らなくちゃいけないのに、眠れない。
スマホの画面をつければ、デジタル時計が2と0を二つ並べていた。
午前二時、いつもなら夢の中にいる時間。なのに眠れない。瞼は閉じたいと言っているのに、頭はまだ昼間のように元気だ。
寝返りを打つ。今日何度目かはもうわからない。寝る前に真っ直ぐになるようにブローした髪の毛が絡まってぐしゃぐしゃになっている。
明日の朝、早いのに。
口先だけで宛先のない文句をつぶやく。
つけたままになっていたスマホから青白い光がぼんやりと私の顔を照らす。
いけない、こんな光を浴びていたら余計に眠れなくなる。
慌てて画面を消す。
瞼を閉じても頭の中が明るく光っている。
いつになったら眠れるんだろう。
目を開けて、真っ暗な天井を見ながら私はそんなことを他人事のように考えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます