「ね、旦那さん達と喧嘩した事ある？」

「今のところないけど何急に？」

「いやー特に一番上の旦那さん、スーツ着てるだけで任侠映画の人みたいじゃない？　私だったら睨まれただけで黙っちゃうなって(笑)」

「そんな理不尽な人じゃないよ、あ、でも一回だけ怒らせちゃった事あるけど」

「えっ聞きたい」

「全員忙しくて予定会わなくてさ、おひとりさま旅行したんだよね。そしたら翌朝蒼龍さんがホテルに来たの」

「……あのさ、旅行した先って誰かと行く予定だった？　あと置手紙した？」

「ううん、全然違う場所。帰ってくるうちに帰るつもりだったからしてない。吃驚したよ、仕事が片付いたからそのまま一緒に泊まって、次に朝にはリオンさんも世鷹さんも来たなぁ」

「…………」

　これはイロイロ仕込まれているなと思ったが、命は惜しいのでジュースを飲むふりをして黙秘した。

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