Side Egg of Voice Actress

scene 9 最上葉遠という青年

 模擬オーディションという体の自己PR発表課題を終えた本科土曜日14時クラスでは、来週からの課題に向けての説明がなされていた。


 演目は、シェイクスピア劇『ハムレット』。


 ハムレットに多々の名シーンがある。その中で今回彼らが演じるのは、狂気を纏いをして恋人に「尼寺に行け」と吐くハムレットと、彼の変貌に傷つき嘆く恋人・オフィーリアの有名な場面。


 酒井講師の説明によると、基礎科のレッスンにおいても『ハムレット』の一節を一人芝居として披露する課題があったことが窺えた。

 ということは、入所審査で本科合格を果たしたさよりさんと、ジュニアコースから飛び級した美優は、初めてオフィーリアを演じることとなる。


 ハムレットのワンシーン分のセリフが印刷されたプリントを配り終えた酒井講師は、手をパンパンと叩くと、こう宣言した。


「組み合わせはこちらで指定はしないので、各々相手を見つけるように。相手を決定したらレッスン時間一杯打ち合わせの時間とする」


 酒井講師の説明に、美優は愕然と肩を落とした。

 ジュニアコースでは、先生が相手を選んでくれた。だから、誰かがあぶれることもなかった。それなのに今、組み合わせを自由にされたら、自分の立ち位置がわかってしまう。


 自己PR発表をリテイクしたジュニア上がりなんて、誰かに選んでもらえるはずない。

 自分から誰かを誘っても、きっと嫌がられる。


 これが本科の洗礼か。


 思えば思うほど、気持ちが沈んでいく。


「……美優さん、大丈夫?」


 その落ち込みっぷりを心配してくれたのか、さよりさんがポンと背を押した。


「あ、うん。大丈夫。全然平気だよ」


 美優ははっと顔を持ち上げて笑顔で取り繕うが、さよりさんにはお見通しのようで。


「大丈夫、今日は本科レッスンの初日でしょ。いくらでも挽回できるわよ」

 と、励まされてしまった。


 あぁ、かっこ悪い。

 あたしの方が養成所は二年も先輩なのに、今日レッスン初日の子に励まされてる……。

 自分の情けなさにどん底まで落ちそうになるけど、ここで落ちていても仕方のないこと。

 課題は次々に押し寄せてくるのだから。


「……そうだよね。ありがとう、次は挽回するよ!」

「うん、お互い頑張りましょうね」


 美優の笑顔にさよりさんも安心したように笑みを返したと同時か。酒井講師がパンパンと手を打った。


「用意はいいか? では、ペアを組むように!」


 酒井講師の号令と手拍子に、男女が一斉に動き出す。


 じゃぁね。と離れていくさよりさんには、挽回すると言った。

 言葉にしたら自分も奮い立つんじゃないかと思って言葉にしてみた。

 だけど、やっぱり恐怖心は消えてくれなくて、美優の心を食い始めた。


 疑惑の進級疑いのあるジュニア上がりなんて、パートナーに選ぶ人なんていない。

 いたとしたら、よっぽどのゲテモノ食いだ。


 俯いている暗い女なんて選ばれないことぐらいわかってるし、自分から選びに行くくらいのガッツがあった方がいいに決まってる。

 だけど今は顔を上げる自信すらなくて。


 考えれば考えるほど下がる視界の先、すっと自分に差し伸べられた手に美優はかすかに目線を上げた。


 すらっとして骨ばった手。

 男性の大きな手だった。


「藍沢さん」

 少しざらっとした声に名前を呼ばれて顔を上げると、目の前にいたのはすらっとした体格に柔和な笑顔が印象的なメガネの青年。

 もうすでにモデルとして芸歴のある人で、クラスでも注目を集めている人。


 確か、最上葉遠さんといったか。


 なんでこの人が自分の前にいるんだろう。

 人気もありそうな彼がどうして?


 夢なのかな。と、美優は返事を返すのを忘れてしまっていたが、最上さんの肩越しから見えた景色に、かすかに息を呑んでしまう。

 一部の女子レッスン生たちの鋭い視線が自分を射抜いていた。


 美優は、はっと彼女たちと目線を逸らした。


 なんで睨んでいるんだろう。

 その理由はわかってる。


 だけどそれを言語化したくなくて、美優はさらに俯いてしまう。

 そんな美優の目の前で、最上さんは手を差し出したまますっと片膝をついた。


 自分を見上げる最上さんの表情はどこまでも柔らかく優しいが、これはいわゆる王子様ポーズ。

 何が始まるのかと思ったが刹那。


「藍沢美優さん。僕のオフィーリアになってください」

「……!」


 ざわざわとしていたレッスン室が、彼の一声で一瞬静まり返った。


 どんな形であれ一足先に芸能界にで活動している彼はクラスでも目立つ存在。そんな彼がこともあろうに、こんなパフォーマンスとともにジュニア上りをパートナーに選んだのだ。

 気が付けば注目の的で、美優は恥ずかしさのあまりに思わず彼の手を取った。


「あ、あの……最上さ……た、立ってください!」


 美優にそう願い出られて、最上さんは手を握り返して立ち上がる。


「ねぇ藍沢さん。これってペア成立でいいの?」

 と軽く上がったのは繋がれた手と手。最上さんがさらにぎゅっと握り返したので、びっくりした美優は変な声を上げた。


「それとも他に、誰かと組みたかった?」


 小首をかしげた感じが大型犬のよう。しゅんとした表情に、美優はプルプルと首を横に振るう。


「あああ、あたしが選ぶなんて、おお畏れ多いっです!」

 それを聞いた最上さんはぱっと笑顔になる。

「なら、僕を藍沢さんのハムレットにしてほしいな。ダメ?」


 柔らかくにっこりと微笑まれて、しかも小首を傾げられてしまっては、断る理由はなにもない。

 むしろ、選んでもらえて安心しているし、うれしい。


「……は、はい。ヨロシクオネガイシマス」

 美優は消え入りそうに答えると、最上さんは、ぱぁっと満面の笑みを見せた。

「はい、こちらこそ♪」


 周りの反応を全く気にすることもなく、屈託なく声をあげた最上さんは、周りの反応を気にしている美優をレッスン室の隅の方に連れ出した。


「僕、隅っこ好きなんだよねー」


 誰に話すわけでもなくしゃべりながら、最上さんが壁の鏡を隠すカーテンを引くと、さっきまでギラギラとしていた景色がアイボリー色の柔らかな壁に一変した。


「藍沢さん、ここでいい?」


 尋ねられて、美優はうんうんと頷く。


「はい、大丈夫です。あたしも、端っこ好きです」

「よかった。じゃぁここで決まりね」


 最上さんは壁を背に腰を下ろす。美優も彼の正面に座った。


「改めまして、最上葉遠です。よろしくお願いします」


 軽く頭を下げた最上さんが、鏡をカーテンで覆い隠し、レッスン室内の様子が全く分からないような位置取りで座ってくれたのは、彼のさりげない優しさなのだろう。今の美優には、そんな些細なことがとても嬉しかった。


「よろしくお願いします、藍沢美優です。あの、最上さん」


 名を呼ばれて最上さんは、ん? と口角を上げたので、美優は続ける。


「あの、ありがとうございます」


 皆までは言えなかった。言えなかったけど、最上さんは優しく目を細めた。


「いえいえ。どういたしましてですよ」


 最上さんの人懐っこい笑顔に、美優の緊張もほぐれていく。


 本科は敵だらけだと思っていた。

 だけど中には、最上さんやさよりさんみたいに相手にしてくれる人もいる。そう思うだけで、がんばろうと思える。


「じゃぁ藍沢さん。さっそくだけど『素読すよみ』しよっか」


 最上さんはジャージのポケットから三色ボールペンを取り出して、先ほど酒井講師から配布されたプリントを広げた。

 美優も彼に倣ってペンとプリントを広げるが、おずおずと最上さんを伺った。


「……あの、最上さん」

「なに、藍沢さん」

「……あの、無知すぎてお恥ずかしいんですけど」


 最上さんにまで、ジュニア上りはこんなことも知らないのかと思われたらいやだな。と思った。だけど、聞かぬは一生の恥とよく言うではないか。

 美優は意を決する。


「『すよみ』って、何ですか?」


 最上さんは、美優の言葉と様子に瞬で状況を把握してくれた。


「『素読み』っていうのはね、『そどく』とも言って、本読み初見しょけんで台本を意味や内容を考えないで、感情を入れずに正確に読んでみること。これやっておくと、純粋にセリフの意味とかが入ってくるんだって」

「そうなんですね。教えてくださってありがとうございます。……すみません何も知らなくて……」

「いや、謝ることないよ。本科でも素読みの存在を知らない人、いっぱいいるし」


 そう美優を慰めて、最上さんはあたりを見回した。

 美優も同じように周りを見ると、本読みの段階でもう感情を入れているペアもいる。


「やり方は千差万別で、素読みしてもしっくりこないって人もいるよね。僕の場合は、去年の基礎科の先生にこの方法を教えてもらって、自分に合ったからやるようにしてるんだ」


 そう説明して最上さんは、ジャージのポケットからへんを取り出すと、改めてプリントに向き直った。


「ありがとうございました。あたしも最上さんに合わせます。よろしくお願いします」

 美優もお礼を言って、渡されたプリントを手に最初のハムレットのセリフを待つ。


 周りの受講生の声と声が混じる中、じゃぁ、はじめるね。と最上さんは腹式でスッと息を吸った。


「もしおまえが結婚するなら、持参金の代わりにこの呪いの言葉を送ってやる。おまえがたとえ氷のように貞淑でも、雪のように純粋でも、人はおまえを誹謗中傷するだろう。尼寺へ行け。さようなら。もしおまえが結婚することがあるなら、馬鹿と結婚するがいい。賢い奴は、寝取られた亭主になることをよく知っているからな。尼寺へ行け、すぐ行け。さようなら」


 最上さんはただ淡々とプリントの文章を読んでいるだけなのに、顔も無表情ながら彼のざらついた個性的な声も相まって、まるでハムレットがそこにいるかのよう。


 圧倒される。


 だが美優も負けじと、だけどつっかえないようにと文字を追いながら息を吸った。


「おお、神々よ。どうか元のハムレット様に戻してください」


 間違えずに読むというただそれだけなのに、たった一文だけど、緊張で頬がほっと熱くなるのがわかる。


 美優がカギカッコまでの文章を読み終えると、最上さんも軽く間をおいて続きの文章を読んでいく。


「おれは女たちの化粧のことも聞いているよ、よく知っている。神は女たちに一つの顔を与えたが、女たちは別の顔を作るのだ。そして気取って歩き、気取って喋り、神の創造物に別の名前をつけ、ふしだらな行状を無知のせいにする。……おれはもう我慢できない、気が狂いそうだ。人間は結婚すべきではない。すでに結婚している奴らは、一組を除いて、そのままでいい。残りは結婚しないまま生きてゆけ。尼寺へ行け」


「ああ、なんと高貴な心が錯乱してしまたのでしょう。洗練された言葉、勇敢な剣、鋭い洞察を持った方が、この国のバラと讃えられ、姿形の模範、行動の規範とされ、仰ぎ見る者の太陽と讃えられた方が、落ちてしまった。女のなかで最も落胆した惨めなわたし。ハムレット様のうれしい誓いの蜜をすったわたしが、高貴に君臨する理性が心地よい鐘の音が、突然変調するように、調子はずれで耳障りになってしまうのを見聞きしようとは。満開に咲き誇る若い容姿が狂気のに荒れ果ててしまった。ああ、なんとみじめなわたし、かって見たもの、今見るもの、その痛ましい変わりようをこの目で見ようとは」


 最後まで読み終えて、美優は安堵の息をついた。

 とりあえず噛まずに、間違えずに読めた。


「お疲れ様。読んでみた感じはどうだった?」


 プリントに何やら書き込んでいた最上さんが、ふと顔を上げた。


「……えっと、ハムレットのセリフは遠回しですけど、やっぱり言われたら悲しくなると思いました」


 何の先入観もなく感情も捨てて読んでみなければわからない。

 古典演劇独特の、比喩表現満載のセリフ回しの裏に見て取れる感情は、決して浅くはない。

 次にこの文章を読むときには、オフィーリアを不幸の底に堕ちていく女性として見てしまうし、そう演じてしまう。


 だけど、演じることができるだろうか。


 ジュニアコースでも自分の感情を解放させるという形での喜怒哀楽の表現はあったし、有名な作品の一説を演じる課題もあった。だけど、それはすべて日常で実際に感じることがある感情だった。


 喜び、怒り、悲しみ、楽しみ。


 こんな悲しみの底の底の演技はしたことがない。


 基礎科は、もっと深い感情の演技をやってきたのだろうか。


 美優は最上さんをちらと見ると、それに気が付いた彼は、自分のほほに人差し指を這わせた。


「顔に書いてあるよ、困ってるって」

「……!」


 言われて、ぱっと両手で顔を隠す。


 恥ずかしさで頬が熱くなるのを感じていると、最上さんは人当たりの良い笑顔を向けている。


「藍沢さん、困ったことがあったら遠慮なく相談して?」


 そういわれて美優は両頬から手を放し、

「……あの、ジュニアコースではこんな感情の底の底みたいな演技、やってきてないんです……。だから、できるかどうか自信がなくて……」

 と打ち明ける。


「そっかー……」


 最上さんは美優の吐露に相槌を打ったのち少しの間うつむいて何かを考えていたが、パッと顔を上げた。


「藍沢さん、オフィーリアって幾つくらいだと思う?」

「え」


 最上さんに問われて、美優は顎に手を当てて考える。


 ハムレットに辛らつな言葉を浴びてあれほどに傷ついてしまうのだから、オフィーリアは多感な年頃の少女なのかなとも思った。

 だけど時代背景や国柄もあるとはいえ、彼女は大人びている。到底、自分より年下か同じくらいには思えない。

 

「18とか……でしょうか?」


 美優が悩んだ末に答えを導き出すと、それを聞いていた最上さんはうんうんと相槌を打つ。


「じゃぁ、家族構成は?」

「え、家族構成ですか? えっと……」


 ヒントがあるのかとプリントに目を落とすが、家族構成をうかがわせる記述は一つもない。前情報として知り得ているのは、オフィーリアの父はこの国に仕える宰相だということだけ。


「……多分ですけど、お父さんと……お母さんがいて、お兄さんはいるのかなって思いました」


 合ってますか? と最上さんをおずおずと見つめる美優。


 最上さんは、合ってるかどうかはどうかはわからないけど、と前置きして続けた。

「お父さんは劇中に出てくるよね。で、女性のきょうだいはいない感じ?」


「ハムレットは王子様の地位にいた人なので、オフィーリアにお姉さんがいたら、お姉さんが優先的に許嫁になるかと思いました」

「なるほどねー。たしかに」


 相槌を打って最上さんは、じゃぁと続けた。


「この子、ハムレットのことどのくらい好き? いつも彼からどんな言葉をもらっていた? この場にいるのはどうして?」


 矢継ぎ早の質問に、美優はうっと言葉を飲み込んだ。

 最上さんは続ける。


「この舞台の時代、国、情勢……設定。それと台詞から、キャラクター性を読み解いて、なんでこの言葉を選んで言ったのかとか、このときどんな気持ちになってたんだろうとか。自分なりにオフィーリアを深く読み込んでいったら、この子のことがわかると思うな」


 演じる前に考えることややることが思ったより多く、雰囲気で演じて大丈夫な世界ではないことをありありと思い知らされる。


「藍沢さん。また顔に困ってますって書いてある」


 そう指摘され、ぱっと両手で顔を隠す。

 そういえばさっきもこのくだり、やった気がする。


「ごめんなさい……」

「謝んなくても大丈夫。それに僕も、狂ったふりとはいえ女の子にこういう暴言吐くのウエッて思ってるから、この人ハムレットのことを理解できない自分もいる。だけどこの人を演じるって決まったからには、その間僕は『最上葉遠』を消さなきゃならない……って、基礎科でハムレットを大失敗した僕が言っても説得力ないんだけどね」


 へへっと自嘲した最上さん。

 優しさが先行し、自分を消しきれずにハムレットの演技を失敗した彼の様子がありありと見えるようで、美優は大きく首を振る。


「いえ、最上さんのお話、説得力ありました。あたしジュニア上りだし、一番どへたくそだし、さっきの自己PRも大失敗して誰にも選んでもらえないって思ってたので、最上さんのリベンジ相手に選んでもらえてうれしいです! あたし、頑張ります」


 美優の言葉に、今度は最上さんがきょとんとしている。だがすぐいつものように柔和に笑んだ。


「ありがと、藍沢さん。でも、これだけ言わせて」

 そう言うと、最上さんの笑顔が真剣な表情になる。

「僕は藍沢さんのこと、ジュニア上りのどへたくそだなんて思ってないよ。そりゃ飛び級したって聞いた時はちょっとは驚いたし、この子どんなすごい発表するんだろうってわくわくしたけど。藍沢さんがここにいるってことは、進級審査で努力や才能が認められて、本科生とするのが妥当って事務所側が決めたってことでしょ? 藍沢さん、声もすごく可愛いし魅力的だから、経歴込みで目立っちゃうんだろうけど、大丈夫! 敵ばかりじゃないよ」


 暖かく優しい最上さんの言葉に、緊張していた心もほっと解けるのを感じた。

 認めてもらえたことが嬉しかった。

 ここにいても大丈夫なんだと思て、安心した。


「はい、ありがとうございます」


 美優が笑顔で返すと、最上さんはふっと安堵の息をついた。


「よかった。ずっと表情が硬かったから心配してたんだ。基礎科すっ飛ばした分、やってない基礎訓練とか表現とかあって不安かもだけど、僕でよかったら話聞くから。何かわからないことがあったら気負わず聞いてね」

「はい、お願いします」

「あと、藍沢さん呼びじゃなくて、美優ちゃんって名前で呼んでいい?」

「あ、はい、ぜひ……」


 と、美優が笑顔で答えているその時。

 磨りガラスの扉がノックされ、キィっと開く音に数人が気が付いて振り向いた。

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