第6詩 ほんとのきもち

きみの声が 聞こえた気がした

幻なんだと 知ってたよ

気づかないふり してたんだ

そうじゃないと もう 消えそうで


精一杯で 空を待ち

怠慢で 地を駆ける


幼いふりしてるけど

もう そうじゃないんだと 知っていた

きみの姿 探してる

近くじゃないって 知ってるよ


それでも ただ焦る

指は空を かいていく


何も知らない 知りたくて

きみの思い わたしの思い

重なっている そんな 夢物語


会いたくて 共にいたいんだ

それも怖くて 一歩が踏み出せない

きみが好きだ 何よりも

それを声にする それが怖いんだよ


思い通り なんてないと

他人は言う 確かにそうだ

でも 信じたい


それがわたしの生きる意味だから


わたしが消える 永久はないのだと

想いは淡く 強くなって雫 昇れ


きみに届けと 願い 恋願う

秋の風吹く頃 再び会えるように


傲慢で 独りよがりで 強がりで

自分勝手な想いだけれど

これがあるから わたしは今 生きられる


優しい日の光は 寂しさを手繰り寄せ

冷たい月影は 涙を包み隠した


きみに会いたい

今度こそ言わせて

……あなたが好きです と


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