漆黒の剣帝は変貌した地球で無双する

ソラリオン

序章

プロローグ


そこはひたすらに暗く、全てを吸い込むような闇の存在する場所だった。


暗闇の中から音が聞こえる。それは悲鳴、慟哭、絶望。さまざまな叫びがひとつとなり耳に入る。


だがここでは、そんなことは当たり前のことである。

もう自分を襲うこの痛みにも何も感じない。

同時に自分のこれからにも諦めがついていた。

この胸の中にある燃えるような憎悪以外には。


*********


2003年9月某日


突如として世界中にそれは出現した。そして、それと同時に奇怪な化け物も現れ殺戮を開始した。


化け物に対し自衛隊や軍は銃火器や兵器を用い応戦し、長い時間をかけて、なんとかを国土を守ることに成功した。


しかし、世界中の国で多くの場所が奪われ、また地図から姿を消した国も少なくなかった。さらに世界の人口は大幅に減少した。この最悪の日は後に


「始まりの世界改変」


と呼ばれた。


後日、世界に出現したそれは「迷宮ダンジョン」と化け物は「凶魔きょうま」という名称で呼ぶこととなった。


さらに人類は凶魔に対抗する力を手に入れた。火や水を操ったり、怪力を得たりと超能力のような力だ。それはスキルと呼ばれ、稀に強力なものも見つかった。それを持つものは大抵が英雄と呼ぶに相応しい偉業を成し遂げた。

そうして人類は少しずつ反撃を開始していった。


しかし、そう簡単にはいかなかった。


“迷宮事変”


スタンピードとも言われる現象が起こったのである。それにより、迷宮内の凶魔が外に出て猛威を振るった。その強さは外の凶魔の比ではなかった。


後に「第一次迷宮事変」と言われるこの災害は人類に大きな傷跡を残した。


" 迷宮内の凶魔を定期的に殺さないと迷宮は氾濫する。"


この事実は人類に大きな衝撃をもたらした。守るのも精一杯なのに、みずから攻めなくてはならなくなったからだ。

逆にそれによって知れたことは、迷宮を探索すると稀に強力な武器やスキルカード(使うとスキルを習得できる)を手に入れられるのだ。

また10階層毎に階層主がおり、強いがドロップ品を得られる。


これらのことを知った政府は手に入れようとしたが、失敗してしまい、多大な犠牲を出した。


結局は、その後も度々迷宮事変は起こり続け、人と凶魔の戦いは続いていった。


*********



世界改変が起こった後地球には不思議なエネルギーが存在するようになった。それは魔術の発動に必要なものだということから 「魔力」と呼ばれるようになった。また、ほとんどの生物が魔力を保有していた。それこそ「凶魔」でさえも…


凶魔への対抗する手段であるスキルは

「ステータスオープン」と唱えることで誰でも自分の所持スキルを知ることができた。

スキルには



武術スキル 例) 剣術、槍術、身体強化 等



魔術スキル 例) 火魔術適正、詠唱短縮 等



特殊スキル 例)鑑定、罠解除、索敵 等



総合マスタースキル 例)魔力支配 等



固有ユニークスキル 例) ⁇⁇⁇



という種類があり、さらにパッシブとアクティブに分かれていた。


武術スキルはそのまま武器全般や身体能力などの

スキル、


魔術スキルは魔術適正や詠唱、魔力などに関する

スキル、


特殊スキルはその他のスキルである。


総合スキルは同系統のスキルを複数持ち、かつレベルをMAXにしなければならない。

とても難しいが、固有スキルと同等くらいの強力なスキルばかりである。


この4種類は誰でも取れる可能性のあるものだ。


そして、固有スキル。これはその人が先天的に所持しているか、何か特別なきっかけにより開花させるその人のみのスキルである。ただし、本当にそうなのかは、はっきりとしていない。

過去には複数人持っていたという事例もいくつか確認されているからだ。


まぁ、それはいいとして、固有スキルだけは得ようとしても得られない、珍しいものなのだ。そしてどれもとても強力である。


また、スキルには熟練度が存在しており、それがステータス上にレベルとして表記される。


*********


さて、これでこの地球に起きた不可思議な現象について、少しは分かってもらえただろうか。


さぁ、ここからが本番だ!私の選んだ主人公の物語を始めよう!Let's start!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る