第9話 荒ぶるはせ智

鍵をかけて会社を出たら、鍵を持たずに出た上司に皮肉を言われた。


こっちが忘れたらヒヤリハット書かせるくせに、なんで鍵かけた私がダメな事したみたいに言われないといけないのか。


くやしさや、虚しさで心がいっぱいです。


皆さんは、夜の波止場に行った事がありますか?私は冬の夜に、ひとり波止場の端っこに座って、数時間過ごしたことがあります。


風は強く、海は黒く、コンクリートは冷たく、空も空気も闇でした。外灯の光だけが唯一の明かりで、水面が輝きを受けて、でもただそれだけなんです。


その時に感じた虚しさは、青春のやるせなさを何かにぶつけたくて波止場に出たら、ただ自然の前ではちっぽけな自分の存在であった事を知ったというものでした。


全然っ!!!!違うっっっ!!!!


マンションの窓からは叫べないので、ここで叫んどきます。

はいここ、テストに出まーす。

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