あんたいとる！-untitled!- 2

Act:15『一緒に食べたかったのに』

蛍「智って弱点とかあるんだろうか」

悠「せ、先輩……智ちゃんの弱いところを攻めたいんですか！？」

蛍「違うって！　毎回俺、あいつに言われまくってるから、

　　ちょっとは言い返してみたいというか」

悠「なるほど……先輩はなんて言われてるんですか？

　『早漏』とか『包茎』とかですか？」

蛍「お前はもう少しボリュームを考えられないか？」

悠「ううー……」

智「どうしたです？」

悠「先輩に『ボリューム』考えろって言われたの……」

智「……」

悠「……」ぽよんっ

智「そうです。考えるべきです。私と同じくらいになれです」

悠「ええ～難しいよ」ぽよよ～ん

智（すっげえイラっとしたです）ぺたーん

蛍「あ、智。悠、いるか？」

智「……浮き袋好きに言うことはないです」

蛍「え、浮き……？」

智「……」ぺったーん

蛍「あっ……えーっと……とりあえずすまん」

智（認めたです……）

智「ボクっ娘さんとは仲良くできそうです」

唯「おや、嬉しいことを言ってくれるね」

智「……」ぺたーん

唯「？」ぺたーん

智 むふー

唯「な、なんだろう……悲しい気持ちに……」

智「気にするなです」

悠「智ちゃん、一緒に帰ろ～」

智「嫌です」

悠「え～」

智「一人で帰れです」

悠「うー……残念。抹茶パフェ一緒に食べたかったのに」

智「さあ、早く行こうです」

蛍「！？」

悠「先輩、智ちゃんは抹茶が大好きなんですよ」

蛍「へえ」

悠「智ちゃーん」

智「私を軽々しく呼ぶなです。なんです」

悠「抹茶欲しい？」

智「欲しいです！」

蛍（うお、目がキラキラになった……！？）

蛍「智、抹茶が好きなのか？」

智「大好きです。すっごくです」

蛍「へー……」（ある意味、弱点になるかも……？）

智「はむっ……美味です」とろ～ん

蛍「！？」どっきーん！

悠「智ちゃん可愛い～」

智「うっせーです」

蛍（くそ、弱点かと思ったらとんだ破壊力だ……！）

ドンッ

蛍「うおっと」

智「むぐっ……気をつけろです」

蛍「すまん、気づかなかった」

智「……それは私が小さいって言いたいです？」

蛍「え……あ、いや……」

智「あまり言わないで欲しいです。腹立つです」

蛍（あ、弱点見つけた）