シンデレラと犯罪

 シンデレラ。

 子供が親に読み聞かせをねだる絵本のひとつであるが、それだけではない。

 そもそも絵本は、国や時代が違う物語であることが多く、現代社会とは価値観が異なる。

 子供の頃は気付かなくても、成長したら気付くことは多い。

 

「今日はシンデレラにおける法律上の問題点を考えてみましょう」

 

 授業の題材としても役に立つ。

 

「母親がシンデレラをイジメたのは、児童虐待防止法に違反するな」

「年齢にもよるぞ。18歳未満ならそうだけど、18歳以上なら該当しない」

「でも、労働基準法には違反している可能性があるな。仕事を全部押し付けているのだから、法定労働時間を超えている可能性は高い」

「いや、家の手伝いということなら労働基準法の違反には該当しないはずだ」

「母親は上手く法律の抜け穴をついたということか」

 

 たった1ページにも突っ込みどころは満載だ。

 

「それより、シンデレラが舞踏会に参加したのは、不法侵入罪に該当するんじゃないか?」

「いや、シンデレラは受付から会場に入っている。不法に侵入したわけじゃない」

「それに母親や姉達は舞踏会に参加しているのだから、シンデレラにも参加する権利はあると考えるのが妥当だ」

 

 絵本は子供から大人まで楽しむことができる。

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