友里と梨里の百合百合日記〜後日談会話劇ver.〜




①ある日のデート


「ねぇ、梨里ちゃん」

「はい。なんですか、友里さん」

「チューしていーい?」

「……ここで、ですか?」

「うん。我慢出来なくて」

「もう……。駄目ですよ。少しは人目も気にして貰 わないと……」

「だって我慢出来ないんだもん! その唇が私を惑わすんだもん! だもん!」

「……じゃあ……(ちょっとだけですよ……。はい……)」


「可愛い! ちょっとじゃ済まなーい! がおーーーー!」


 ※以下略



②ある日の喫茶店


「友里さん……。ここって……」

「うん……。私が最初に梨里ちゃんを誘った喫茶店……」

「入るんですか? この前あんな事があったのに?」

「だってほら。あれからもう2ヶ月は経ったでしょう? そろそろあの日の悪夢を店員も忘れている筈――」


 ガシャン!


「・・・」

「・・・」

「……あの店員さん……。前に私達を見て、お盆をひっくり返した人ですよね……」

「……うん。窓越しに私達を見て……またお盆ひっくり返しちゃったね……」

「……入るの、止めておきましょうか、友里さん」

「……うん」


 ※怪我には気をつけましょう



③ある日の友里のマンション


「駄目だよ梨里ちゃん!」

「どうしてですか! 今日は私、絶対に友里さんちに泊まって行くって決めてるんですから!」

「だから! それが駄目なんだって! 梨里ちゃんが泊まるなんて……私の理性がぶっ飛んじゃうに決まってるでしょうが!」

「いいんですよぶっ飛んでも! 私、覚悟は出来てますから!」

「……ほんとに?」

「はい! どんと来いです!」

「……ほんとのほんとに?」

「くどいですよ友里さん! 私はいつでもいい…… んですけど、何で手錠が……え? どこから出してきたんですか友里さん……。友里、さん?」

「私、モードちぇーんじ!」

「キャっ! 友里さん……! 嗚呼……なんか目が……! 凄く怖いです!」

「覚悟召されよ姫君よ! しゃきーん!」


 ※以下略



④ある日の梨里の高校の文化祭


「うわぁ、やっぱ若い子は元気が有り余ってるよね……」

「うちの文化祭は毎年気合入ってますからね。次はどこを見に行きましょうか、友里さん」

「そうだね……。あ、あそこにあるお店……なんか……怪しいけど……」

「あ。あそこは『占いの館』ですね。うちの学校の学生で占いが凄く当たる子がいて、その子がやっているんですよ。行ってみましょうか」

「あ、うん……」



 ・・・占い中・・・



「私と梨里ちゃんの相性が……120%って……」

「凄いですよ友里さん! 私達、運勢も凄く良いみたいですよ! それに『将来は子宝に恵まれるでしょう』ですって! きゃー///」

「子種は一体何処から……はは……」



 ※以下略



⑤ある日の梨里の家


「今日はお父さんもお母さんもいないからのんびりして行ってくださいね、友里さん」

「そう……。お父さんもお母さんもいないんだ……。ふーん……」

「な、なんですか友里さん……。そのあからさまな、というか目がきらーんって……」

「突然ですが梨里さん」

「はい。なんでしょう」

「私は梨里さんの事を愛して止まないのです」

「はぁ」

「今日はお父さんもお母さんもいないんですよね」

「はい」

「という事は二人っきりの夜を過ごせるという事ですよね」

「え? あ、はい。まぁ……そう……ですかね」

「じーーー」

「な、なんですか……。そんなに……見つめないで下さいよ友里さん……」

「キス、してもいいでしょうか梨里さん」

「……いいですけど、あの、1つだけいいですか?」

「はい。何でしょうか」

「友里さんって、こういう真面目な、というか私とイチャイチャする時って……どうしていつも敬語になるんですか……?」

「良い質問ですね、梨里さん」

「はぁ」

「良いでしょう。ズバリ言いましょう」

「はい。聞かせて下さい。凄く気になってたんです」

「それはつまり――」

「ごくり」

「緊張しすぎて足がガクガク喉カラカラだからですよ! それー!」

「あ! ちょっと友里さん……! ずるい! ちょ、待って! くすぐったいです!///」

「それそれそれ!」

「嗚呼! ホントに無理……! ちょ、ああ!///助けてー!///」



※末永くお幸せに




〜エンドレス・バレンタイン〜




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