第19話 ブルブル振動するモノでリベルのコリコリした部分を刺激する鍛錬。

 かわいい愛弟子を膝の上に座らせたら、やるべきことは一つだけ。


 俺はリベルの両ひざ裏に手を添えると、そのぷにぷにした美脚を、思いっきり左右に開かせた。


 ミニスカートを身につけた愛弟子を、強制M字開脚――。


 これこそが、今日の鍛錬に必要な構えなのだ!!


「ゼ、ゼゼゼゼクスさんっ、これ……いけませんよぅ! ぱんつ丸見えですよぅ!」


 馬車の中に、リベルの声が響き渡った。

 明らかに動揺しているが、しかし俺はM字開脚を解除しない。

 ぱんつ丸見えをキープしたまま、優しく、たしなめるように言って聞かせる。


「それでいい。リベルよ、存分に恥じらうんだ。あと、安心してくれ。俺の位置からは、リベルの大きなふかふかがあるせいで、下着はギリギリ見えていない!」


「そ、そういう問題ですかっ!? あぅぅ……ゼクスさんにこんな格好させられて……んんっ。おしっこのお手伝いみたいな、こんなに、脚、開かされて……!」


 耳まで真っ赤になったリベルが、盛大にめくれ上がったスカートを両手で押さえようとする。


 だが、そんな防御に屈する俺ではない。

 彼女の身体を後転させる勢いで両脚を広げさせ、おぱんちゅガードを完璧に封じた。


 結果――最も恥ずかしく、そして最も大切なところが全開である!


「ゼ、ゼクスさんっ、いじわるですよぉ……! はぁ、はぁ……あぁぁ。わたしったら、こんなにえっちな格好で……。御者さんが振り向いたら、見えちゃいけない恥ずかしいところ、ぜぇ~んぶ見えちゃいますよぉぉ……」


 などと言っていたが、やがてリベルは抵抗を諦めた。

 ふにゃっと脱力し、呼吸を淫らに弾ませている。


 それにしても、なぜリベルはわざわざ自身の状況を説明したのだろう。


 その疑問は、しかしすぐに氷解した。


 ――興奮しているのだ。


 自らが置かれている淫らな状況を声に出して説明することで、恥じらい、悶え、性なる快感を得ているのである。


「あぅぅぅ……おまた、すーすーします……。ぱんつ丸見えで、ゼクスさんの太ぉい腕で、おまた……お下品に広げられて……わたし、こんなの、わたし……!」


 おっ、来るか?



「わたし、えっちな気持ちになっちゃいますよぉ……!」



 来た、えっちな気持ち!

 いいぞ。これで邪眼の準備は完了だ。


「リベル、邪眼を発動させるんだ。今日は邪眼の新しい力を覚醒させよう」


「はぁっ、はぁっ……お願いしますっ。邪眼、もっともっと極めたいです!」


「よく言った! では……」


 俺は左手に十二個の魔法陣を展開する。


 色とりどりの魔法陣が宙を舞い――そうして俺の眼前で生成されたのは、二つのタマゴ型魔導結晶である。


「タマゴが二つ……? でも、タマゴにしては小ぶりですね。これって……」


 と、リベル(M字開脚)がそれに触れたときだ。



 ヴィィィィィィィン!

 ヴィィィィィィィン!



「ひゃあんっ!?」


 宙に浮かんだ二つのタマゴ型魔導結晶が、高速で振動を開始したのだ。


「これこそ色欲魔法のひとつ『震えよ、快楽のタマゴ』だ! ほぼ完成しているが、タマゴ型の魔導結晶の振動を、二つ同時に操作できるようになりたい。邪眼と色欲魔法、ともに高めていこう」


「は、はいっ。それじゃあわたしも邪眼を……んんっ!」


 次瞬、前髪で隠れたリベルの左目が金色に輝いた。

 魔力の風圧で前髪が上がり、顔の全貌が露わになる。


「発動が速くなったな。やはり、戦いの中で成長するタイプのようだ」


 もちろん、『戦い』の中には、ちょっとえっちな鍛錬も含まれる。

 俺がもたらす快楽に抗えば抗うほど、リベルは成長できるのだ。


 ならば、より多くの快楽を与えたい――。


 それが師匠として当然の務めである。


「ありがとうございますっ。邪眼の発動が速くなったのって、ゼクスさんに鍛えてもらった魔法の属性変換……あれの精度が上がったおかげだと思います」


 リベルは嬉しそうに答えた。

 ちょっとえっちなポジションのまま、こちらを振り返っての笑顔である。


「では、邪眼を維持したまま、体内の魔力属性を変化させていこう。今日は雷、炎、水の三種類だ。できるな?」


「さ、三種類!? ……い、いえ、挑戦します。成功させてみせます。はぁ、はぁ……御者さん、どうかこっちを向かないでくださいぃ……」


 リベルが祈るようにつぶやいた。


 御者の少女は、俺たちの前方――ガラス窓を隔てたところにある座席で、二頭の馬を駆っている。

 彼女が振り返れば、リベルは丸出しになった下着を大公開することになってしまうのだ。

 いくら御者が同性とはいえ、己のいちばん恥ずかしい部分だ。隠したいと思うのも当然である。


「邪眼の発動中に体内の魔力属性を変換することで、より安定的な魔法の運用を実現するんだ。そこに、『下着を見られるかも……』という恥じらいが加われば、邪眼の新たな力が覚醒する! ……と思うぞ」


 リベルの返事を待たず、俺は二つの魔導結晶を操作した。


 ヴィィィィンッ! ヴィン! ヴヴヴヴヴ……ヴィィィイン!

 ヴィン! ヴィィィン! ヴィヴィンヴィィィィンッ!


「ひぁっ、ぶるぶる! ……ゼ、ゼクスさん、まさか!」


 そう。

 その、まさかだ!


 これから何が起こるのか……俺の小さな愛弟子は、すぐに察したようだ。


「む、むむむむ無理ですよぅ! そんな、ブルブルするのくっつけたら……わたし、すぐに……!」


「それに耐えるのが鍛錬なんだ。邪眼の新たな力を目覚めさせるには、リベル自身が新たな境地に達することが肝心だからな」


「で、でも……」


「リベルならできる。リベルだからできる。どれだけ振動が加わっても、耐えられるだけ耐えてみるんだ」


「……わかりました。わたし、やりましゅうぅぅうっ!?」


 ヴィヴィヴィィィィィィィンッ!

 ヴルルルルルルルルルゥゥンッ!


 言葉の途中で、リベルの身体にタマゴをくっつけた。


「~~~~~~~~~~~ッッッ!?!?!?」


 ヴィンッ、ヴィヴィヴィンッ……ヴルルッ。ヴィルルルルルルル!

 ヴヴルルルルッ……ヴィヴィヴィ……ヴルルルルルルルルルル!!


 慎重に魔力を操作し、振動に強弱と緩急を与える。


「はひぃぃぃっ!? んぁあぁあぁっっ、ゼ、ゼクスしゃん……ゼクスしゃああぁんっ! これっ、らめぇぇ……! ブルブルっ、しゅごいでしゅよぉぉぉぉ……!」


 儚い身体が、雷に撃たれたように激しく跳ねた。


 しきりに身をよじらせるリベル。

 振動から逃れようとしているのだ。


 ――そこだ!


 ヴィヴィヴィヴィッ、ヴィヴィヴィンヴィン!!

 ヴィイイイイイインッ、ヴィルルンヴィルルンッ!


「んああぁぁあっ……! き、気持ちいいところぉぉっ……はぁあっ! 気持ちいいところっ、当たって……はぁぁっ! こ、こんな……ぁああぁっ、ブルブルらめぇぇぇっ……!」


 しかし、俺は決してリベルを逃がさない。

 お見事なM字開脚を維持したまま、ブルブルのユニゾンをたっぷりと味わわせる。


 ――さて。



 確認しよう。

 俺が二つの魔導結晶を押し当てているのは、もちろんリベルの両肩である。

 ブルブル震える魔導結晶で、コリにコッた両肩をほぐしているのだ。

 決して。

 断じて。

 両肩以外の場所を刺激しているわけではない。



 この子はたわわであるが故、おそらく肩こりに悩まされているだろう。

 そう判断し、俺は魔導結晶の振動によってリベルの肩をほぐすことにしたのである。


 繰り返すが、他の部分は一切ブルブルさせていない。

 あくまで両肩。

 これは肩への刺激なのだ。


 彼女の健康状態を改善させ、同時に邪眼の鍛錬も行う。

 これこそまさに師弟愛といえよう。


 ――ヴィルルルルルル!!

 ――ヴヴヴヴウヴヴヴ!!


 空中の魔導結晶を操り、リベルの両肩をやや強めに刺激する。

 さっき逃げようとしたので、振動倍増だ。


「んああああぁぁああぁぁっ……あぁっ、ひぁああぁっ……! ゼクスしゃんっ、むりっ、無理ですよぉぉ……! こんなっ肩こり、ブルブルっ、気持ちよしゅぎてぇぇ……! んあぁんっ、あっ、あぁあああぁっ……ひぃああぁあぁあ!」


 身体を不規則にくねらせ、絡みつくような甘い悲鳴を上げながらも、リベルはしっかり鍛錬を継続中だ。左目は今も黄金に輝いている。


 雷、炎…………水。


「邪眼は維持できているが、属性変換のペースがまだまだだな。ほら、ほらほら。今にも御者に下着を見られてしまうぞ? その恥じらいと振動の快感を――肩こりが癒やされていく感覚を味わいながら、それでも集中して魔力を安定させるんだ」


 ヴィヴィヴィヴィヴィッ! ヴィンヴィンヴィンッ!

 ブルルルルルルルルルッ……ヴンヴンヴヴヴヴヴ……!


「ひゃぅぅうううっ! んあっ、はぁぁあああぁああぁ……! ゼクスしゃあぁんっ……肩っ、きもひぃれしゅ! 肩こりほぐれますぅぅ! あぁぁあああっ、頭の中、白くなって……腰っ、浮きましゅっ! これぇぇっ……んあぁぁ! わ、わたひの身体じゃないみたいれぇぇ……! ヘ、ヘンです……なんかヘンでしゅよぉぉぉ……!」


 どうやら聞こえていないようだ。さすがにブルブルが強烈すぎたか。


 そう思い、刺激を弱めようとしたときだ。


「んんっ……ひぅぅんんんっ! は、恥ずかしく、ても……ぱんつ、見られそうでも……集中、して……はぁぁんっ! ……んぅっ、んぅぅぅっ……! も、もっとスムーズに、ひぅっ、炎――雷――水――炎――ぁはっ、はぁぁっ……あぁぁぁっ!」


 ――驚いた。


 肩ほぐしによる激しい快感のせいで、すでにリベルには俺の声が届いていない。

 にもかかわらず、この子は属性変換の問題点を修正したのだ。

 自分で感じ、自分で考えて!

 しかも、左目を黄金に輝かせたまま!


「でかしたぞリベル! 邪眼の維持と、スムーズな三属性変換――どちらもできたじゃないか!」


「はっ……はひっ? はぁ、はひっ……あ、ありがと、ござっ……んんんっ!」


「俺の声も届くようになったか。この成果には、ご褒美をあげないとな」


「ご、ごほぉびっ……? はぁ、ひぅんっ……うれしっ……はぁ、はぁ……な、なんでしょっ……んあぁっ!」



「――ああ。ご褒美に、もっともっと振動を激しくしてあげよう!」



 ――ヴィィィィィィィンッ!! ヴィンヴヴヴヴィンッヴィヴィヴィヴィヴィヴィヴィヴィ! ヴィヴィッ! ヴィヴィヴィヴィンッ! ヴルルルルルルルル!!

 ――ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴッッ! ヴヴッ、ヴィィィィンッ! ヴルルルッ、ヴルルッ、ヴルルヴルルヴゥゥゥゥゥゥ! ヴィンヴィンヴィン……ヴヴヴヴヴヴヴヴヴッッ!!


「ひぁぁあああああぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁ……!!」


 馬車の中に、ひときわ大きな艶声が響き渡った。


「あぁぁっ……飛んじゃう……とんじゃうぅぅぅぅっ! ゼクスしゃんっ! ほんとにもぉらめぇぇぇ……! ぶるぶるよしゅぎてっ……わたひっ、わたひっ……肩どころかっ……ぜ、全身トロトロにほぐれちゃいましゅよぉぉぉ……!」


 リベルは息も絶え絶えだ。

 いつの間にか身体を倒し、タマゴ型の魔導結晶に両肩を密着させているが――とにかく限界は間近だろう。


 だというのに。


 理性が飛びかけている状況にもかかわらず、雷、炎、水――属性変換の精度がどんどん上がっているのである!


「やはりリベルは、気持ちよければ気持ちよいほど強くなるのだな!」


 と、俺が力強く言ってのけたところで。


「…………」



 ――御者の少女が、ついにこちらをチラ見した。



 首から上が激しく紅潮し、肩を上下させ、かなり興奮しているようだ。


「あぁぁ……あぁぁぁ!」


 リベルもその視線に気づいたらしい。


 御者の少女の視点からは、果たして何が見えるのか。


 正解は――、



 男子学生に大股開きにされた女子学生が、

 無垢なる下着を丸出しにしながら、

 ぶるぶる震える物体を身体に押し当てられ、

 とびっきり淫らな声を上げている姿。



 ――である!


 これはどこまでも真面目な邪眼の鍛錬だが、真実を知らない者たちの視点に立てば、そのように見えてしまうわけだ。


 御者の少女の視線を感じ、リベルは昂ぶりが最高潮に達したのだろう。

 小さな身体をビクンッ! ビクンビクンッ! と何度も痙攣させ、


「ひぁあぁぁあぁっ……お、お願いしますぅぅっ……み、見ないでっ……わたひが気持ちよくなっへぅところぉぉ……ぱんつもぉぉ……見ないれくだひゃいよぉぉぉ……!! ……はぁ、はぁ……はぁぁっ、ぁぁ……」


 そんな艶声を最後に、くたぁ~……と脱力してしまった。


「……ッッ。……っっ。…………ぜくす、さぁぁん……」


 ヒクッ、……ヒクッという不規則な痙攣が、ほのかに汗ばんだ肌の感触が、手のひらに伝わってくる。

 俺はM字開脚の姿勢を維持させたまま、そっと口角を上げた。


「成功だ……!」


 肩こりを癒やされ、顔をすっかり上気させた小さな愛弟子。


 邪眼使い・リベルの左目は、昂ぶり尽くして尚、黄金に輝き続けていたのだった。

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