第20話 もふもふと邪龍討伐。後編

 ジズ達は邪龍がブレスを放つと同時に動いた。


 ワホイットは補助魔法【範囲属性強化】でPTメンバーの火属性を底上げする。


 ジズ、シバ、スリップは右頭の視覚を奪った右側から瞬時に近づく。


 シバが体を台にし、盾を頭上に横に構える。それを踏み台にし、ジズとスリップが右頭へ飛び上がる。


 ほむらとロロは左に回り込み左頭に攻撃。

 焔が【業火の爪跡】で、業火を纏った焔の爪で左頭を切りつける。ロロは【龍人化】で真紅の龍人に変わり、焔を駆け登りながら、魔法陣から取り出した炎を纏った龍槍で左頭の左眼を貫く。


 頭に飛び乗ったジズとスリップ。

 ジズは潰れた右眼に、更に剣を突き刺し、スリップは反対の左眼を刀で突き刺す。そして2人同時にスキルを放つ。


【炎爆剣】【炎爆刀】


 すると、ジズの剣先とスリップの刀先から炎が膨れ上がり、右頭の頭が爆ぜた。


 そこで、トドメとばかりにラブックが【重力グラビティフット】を唱える。すると空に魔法陣が描かれ、そこから巨大な足が現れ、邪龍をゆっくりと押し潰していく。


「ぐがぁぁぁ!! こぉぉぉんな下等生物に滅ぼされるぅぅぅ我ではぁぁぁなぁぁぁい」


 が、しかし。抵抗虚しく邪龍は押し潰ぶされた。


「終わったね」


 ジズが憂いを帯びた眼差しで何処か遠くを見ながら言った。


「ああ、やっと倒したな」


 息を切らせながらシバは言った。



「終わったでござ……ぐはっ!!」


 スリップが言い終わる前に大量に吐血した。


 ジズ達はスリップを見て驚愕した。

 何と邪龍の角がスリップの胸を貫いていた。


 邪龍は生きていた。致命傷を負いながらも…… そして、折れた角をスリップに投げつけていた。


「ゆ、油断したでご、ござる……」


 スリップは崩れ落ちた。


 ワホイットは叫んでその場にへたれ込むが、すぐさまスリップに駆け【女神の祝福】を唱える。


「はぁはぁ 。さ、さすがに、滅びるかとぉぉぉ思ったぞ。下等生物のぉぉぉわりにはよぉぉくやった。ここまでぇぇぇ我を追い詰めるとは、褒めてやるぞ。グワッハッハッ」


 息を切らせながら、かんに障る笑いをジズ達に向けた。荒れ果てた大地に木霊する。


「褒めてくれるのか、それはありがたいですね。死に損ないの癖に」


 いつの間にか邪龍の前にアオバが立っていた。


「なっ何だ貴様は。我のブレスを受けて生きていたのか」


 邪龍は驚いていた。


「だから言っただろ!! あんな攻撃効かないと」


 言うやいなや、アオバは既に手にしている双短剣を残った邪龍の左頭に斬りつけた。【光速剣こうそくけん】と【闇速剣あんそくけん】で何度も何度も。更にスピードが上がっていく。それはもう人の域ではなかった。


 そして邪龍は初めて恐怖を覚えた。なぜなら目の前で自分を斬り刻んでいる男が楽しそうに笑っているのである。


「まっ待て、我は邪龍ぞ。貴様ごとき…… きっ貴様はホントに人間か? がはっ。我を……我を滅ぼせると思うのか? ぐっ。そっそれ以上はやっやめよ 」


「問答無用」


 アオバは更に斬り刻ざむ。最後に喉元を掻っ切り、脳天を突き刺す。そして邪龍は……。


 邪龍に、トドメとばかりか、今度は魔核コアがあるであろう体の部分に【光速剣こうそくけん】と【闇速剣あんそくけん】放つ。すると硬い鱗を両の剣は貫通し、そのまま魔核コアを貫く。ビンゴ!!


「ぐおおおおおおおおおお!!」


 邪龍は断末魔を上げ絶命した。


《アオバ・ミネギシはLv19になった》

《アオバ・ミネギシはLv20になった》

 …

 …

《アオバ・ミネギシはLv74になった》


 ビビったなぁもう。生きてたんですか。トドメ刺しといて良かった。


「中々楽しめましたよ。邪龍さん」


物言わぬ邪龍に向け言った。


 てか、予想以上にLvが上がり過ぎで笑いが出るわ。


 あ~あ。短剣がボロボロですよ。ミスリル製なのに…… どんだけ硬いんですか全く。買ったばっかりなのにな。


 そして、ジズ達に向かって親指を立て笑顔を見せると、ジズ達は、邪龍の返り血やら肉片で、全身血肉塗れの狂気じみた俺の姿に若干引いていた。


 いや~気持ち悪いですね。血でベトベトです。だいぶ口にも入ったし。鉄分の味が…… 気分悪い。

 真っ白いローブも赤黒く染まってます。これはこれで何かダークでかっこいい。


 いや~しかし、このスキルを近距離で使うと、とんでもない威力ですね。


 それからすぐに、ワホイットに合流して杖でスリップに〖スターヒール〗を掛けた。


《魔法〖スターヒール〗はLv3になりした》


 ワホイットと2人で、回復魔法を掛けたおかげでスリップは完治した。


「あれほどの傷が完治するとは、流石〖女神の祝福〗ってとこですかね。」


 白魔道士か~。うちのファミリー、回復は俺しか居ないからもう1人欲しいな。


「いや、アオバさんのヒールこそ。よく見るとその杖かっこいいですね」


 ワホイットは照れている。そして、杖に興味を持っているご様子。


「助かったでござる、2度死ぬとこだったでござるよ」


 ん? 今2度って言ったよね。


「どういう事かな? 」


 ジズに目線を向け言った。


「そうだね、今更隠してもしょうがない。アオバは仲間だから言うけど……」


 そう言ってジズは話してくれた。


 まず、2度目というのは文字通り1度は死んでるって事。そして、ジズ達は今【実体化】で姿を表しているけど、普段は思念体だってこと。そう、ジズ達はゴーストだった。そして【実体化】の時に殺られたら、今度は魂毎消滅する。だから次はないって事も話してくれた。


 だから2度死ぬって言ったのね。

 これには驚きましたよ。まさかのゴーストですか。

 それなら昨晩のロロの行動に納得ですよ。いきなり部屋の外に……。


 まぁ異世界だし、ゴーストが居ても不思議じゃないよね。


 そして、ジズは元勇者だと言う。これも驚きだよ。まさかの勇者御一行。だから強いのか。


「てかジズ達、そんなに強いなら何で邪龍に負けたの? さっきの連携だって相当だったよ。俺の出番なかったし。何なら、俺居なくても勝てたんじゃないかな」


 ジズ達は苦笑いした。


「いや、でもさすがにブレスは簡単には対処出来ないよ。しかしあれを受け、無傷なんてアオバは何者? まぁだいたい想像は出来るけどね」


 はい、転生者です。想像出来るって?


 そして、ジズは語ってくれた。その間に、ロロは邪龍を解体しに向かった。


「ある日、ギルドマスターが直々に、ファミリーに依頼を持ちかけに来た。それが邪龍討伐だった。もちろん承諾したよ。お世話になってる街のギルドの頼みだし、魔獣を滅ぼすのが勇者の勤め。ここで倒しておかないと、いつブランモンが被害に合うかもわからないからね」


ふむふむと俺は相づちを打つ。


「慎重に作戦を練れば勝てると思った。2PTで行く事にした。赤月レッドムーンは、4PT居たが、他のPTは他の依頼で留守にしていた。2PTでも十分勝てると思っていた。」


4PTってことは32人ですね。流石ですね。


「そして討伐当日。思った通り、事は進み優勢だった。誰もが勝てるだろうと思った。が、みんな突然身体が痺れて動かなくなり、倒れ込んだんだ。そこで仲間の1人が言った。」


『ようやく痺れましたか。なかなか倒れないから、効かないのかと思いましたよ。それではさようなら、諸君。赤月レッドムーンの事は私にお任せあれ』


何ですって!!


「そう奴は言い、その場を去った。

朝食の時、痺れ薬を入れられていたんだ。全く気づかなかったよ。だって、気心知れた仲間が、まさか裏切るとは思いもよらなかったから」


裏切り者ですか。何処にも1人はいるのかな? そういう奴が。うちでいうとヒコさんですかね。まだ裏切りってはいませんが…… 油断は出来ませんよ。


「そして、邪龍のブレスをまともに食らって全滅。それはもうあっさりと…… 呆気ないもんだよ。情けないよ。タキとネファーと焔だけは、何とか辛うじてのがれることが出来たみたいで良かったよ」


タキさんもネファーさんも赤月レッドムーンでしたか。それにしても許せませんね、その裏切り者。


「それで2人とも冒険者を辞めて今に至る。残ったファミリーはチリジリに別れ、ネファーも去り、実質ファミリーは解散状態。残ったのはタキと焔だけ。それでも頑張ってタキが赤月レッドムーンの管理をしてくれているけどね。」


タキさん……。


「裏切った奴の理由は至って単純。僕達だけがチヤホヤされ、自分は誰からも相手にされない。世間からは僕達の腰巾着みたいに思われ、ぞんざいな扱いに我慢がならなかったと。同じ赤月レッドムーンのファミリーなのにと、妬みと嫉妬、そして怨みに囚われていたらしい」


ヤバッ。ホントにどっかの誰かさんみたいだ。気をつけよ。


「僕達が邪龍にやぶれれば自分が赤月レッドムーンの家長になれると思ったらしい。が、悪巧みはそうは上手くいくわけがないよね。まさか、タキとネファーが生き残るとは思っていなかったらしい。悪事がバレ、ギルドマスターと王国兵士に捕らえられ連行された」


それから、それから? 俺は食い入るように聞いている。


「もちろんファミリーからは破門。勇者PTを、仲間を死に追いやった事で処刑されることになった。処刑されると分かり、あいつは命乞いをしていたみたいだけど叶わなかったらしい」


そりゃそうだよね。当然の報いだよ。同情の余地なし。


「が、処刑前日に奴は脱走した。どうやってかはわからない。忽然と姿を消したらしい。その後、奴がどうなったかは誰も知らない」


「何だって!! 逃げたのか…… 大丈夫なの? 逆恨みで狙われたりしてないかな?」


「それはないね。あいつがこの街に戻ったって情報はないし、まぁ戻っても僕達が返り討ちにするから大丈夫」


ニコッと笑うジズ。


「っとまぁ、そなことで僕達はゴーストだよ」


 いや、許せませんよその裏切り者。もし、俺が見かけたら密かに葬ってあげよう。


 そして、更に驚いたのは、俺が転生者ってのがバレている事。俺の強さに武器に従魔に。多々おかしな点があり、確信を得たのは、邪龍のブレスをまともに受けたのに、消滅してもおかしくないのに、傷1つも負っていないからと。


 いやあれは、俺も死ぬかと思いましたよ。マジビビったよ。よく避けづに受けたよ俺。自分でも褒めたいよ。けど、これで確信しました【堕天使の加護】は、本当に物理以外ならどんな攻撃も打ち消すと。流石チートです。【天使の慈愛】も物理攻撃無効にしてくれればいいのに。回復は嬉しいけど、ダメージは入るんだよな~。痛いのは嫌いです。


「そっか、転生者ってバレてたか。でも何で転生者を知ってるの?」


「昔、転生者に会った事があるんだよね。邪龍討伐の確か、2年前かな。西のラーチイという村にマコトという子が住んでいたんだ」


 マコト君ですか。思いっきり日本人ですね。


「争いが極端に嫌いな子だったな~。懐かしいね。彼はね、とんでもない剣を持っていたんだ。そして、スキル【心眼】の持ち主でね、何でも見透すことが出来るたんだ。そんなスキルを持ってる人間何て、聞いた事なかったから、問いただしてみたら、この世界に転生したって言ってた。何でも、死んで日本という国から、神様にこの世界に転生させられたとか。その時、転生って言葉を初めて聞いたよ」


 あ~だからか。それにしてもマコト君。あなたペラペラ喋り過ぎですよ。まぁ子供だからしょうがないですね。


「あっ!! てことは、アオバも1回死んでるんだよね? 僕達と一緒じゃん。あ~マコトは今何してるのかな? 当時10歳って言ってたから、今は32歳かな。まさか、アオバも転生者だったとはね。まぁその強さなら納得だよ。じゃなかったら魔族だよ」


 ここでも魔族が出たよ。魔族とはそんなに強いのかな? 是非お手合わせ願いたいですよ。

 転生者か~、俺以外にも居たんだですね。マコト君か~。いつか会ってみたいな。てか、もっと他にも転生者居そうですね。


「あの~ジズさん。俺が転生者って事は他には漏らさないようにお願いします。バレたら何か面倒臭そうだから」


 ジズ達は頷いた。


 あれ? ちょっと待てよ。マコト君、当時10歳。今32歳。邪龍討伐の2年前に知り合った。てことは22年前……。


「ええぇぇ22年前!?」


「そうだね、マコトに会ったのが18歳の時で、邪龍に負けたのが20歳の時だね」


「ちょっ!! 今生きてたら40歳!! アラフォーじゃんか。年上だし。マコト君も。マコト君じゃなくてマコトさんじゃん」


 いやいや驚きましたよ。今日一ですよ。


「アラフォー? ちょっと何言ってるかわかんないけど、まぁそういう事になるね」


 ジズ達は笑っている。


 ま、まぁゴーストだし。死んだのは20歳。そこから20年。てことはネファーさん…… サバ読みすぎでしょ。確かにアラフォーには見えないけれども……。


 更に、ジズは笑いながら言った。


「ステータス、今なら見れるよ。見るかい? 普段は隠してんだよね。アオバも【鑑定】持ちでしょ? マコトも持ってたんだよ」


 何だよマコト君。いや、さんか。いやもう、君でもさんでもどっちでもいいわい。って、1人ツッコミを入れてみる


【鑑定】も持ってたのね、マコっちゃん。普段隠してたって、だから名前しか見れなかったのね。てか、隠せるんですね?


「アオバ達転生者の【鑑定】は相手のステータスも見れるらしいからね。それは怖い事だよ。相手の情報が丸わかりってことだからね。だけど、マコトから教わったスキルの【非表示】で隠せる事がでるのさ。まあ名前は表示されるらしいけど」


 あ~だから名前しか分からなかったのか。転生者防止ですね。


「ちょっと俺もそのスキル欲しいな」


「いいよ。このスキル、習得は至って簡単だよ。まず僕の手を握って。それから、ステータスを名前だけにしている表示のイメージをして」


 え? そんな簡単に覚えられるの?


そう言われ、ジズの手を握り、ステータスを名前だけ表示されるイメージをした。ジズの手から何か暖かい感じの物が俺に流れ込んできた。魔力かな? 何だろう。


《スキル【非表示】を習得しました》


「おお、早速覚えたよ。何かよくわからないけどありがとう」


「どういたしまして」


 ジズはニコッと笑った。


【非表示】

 ステータスをあらゆる者から隠す事が出来る ただし名前だけは表示される


 何か微妙だよね。だけど上手く使えば、転生者がわかるかも。この表示に何らかの反応を示した相手が居たら、それは転生者って事だよね。



「まぁステータスは後で見させてもらうよ。それより、早くお風呂に入ってさっぱりしたい。血生臭くて気持ち悪くて仕方ないよ。そして、お腹も空いたから飯でも食いに行かない? 」


 てか、ゴーストでもお腹減るのかな?


「そうだね、ご飯食べに行こう。お腹ペコペコだね。実体化の時はお腹減るし、もちろん味もちゃんと分かるからご心配なく。たまにご飯でも食べないと、自分が人間っていうのを忘れちゃいそうだし。何より死んでもエールは止められないよ。あの喉越しは最高」


 はい、ここでジズさんの爽やかスマイル入りました。言ってることはオヤジだけど。確かにこの世界のエールは美味しいです。


「そうだな、一旦帰ってから『スマイル亭』で、討伐祝いでもするか」


 シバか言うとみんな賛成した。


「お~いアオバ。解体終わったぞ~」


 ロロが解体を終えて、俺を呼んでいる。


 ロロの所に行くと、邪龍の素材が山ほどあった。これは凄い量ですね。

 肉に骨。大きな瓶に入った邪龍の血×5。それに大量の鱗、髭が2本、爪、牙、角8本。翼×2、尻尾、眼玉が1つあるし、これは気持ち悪い。そして、龍玉。黒光りしていて大きい。鱗は1つが大きい。しかもそれが大量にあるよ。そして、邪龍の魔核コアが大きい。二つに割れてるけど。大体、成人の人間の顔くらいかな。あっ龍玉もそのくらい。GODコインも15枚も落ちていた。これはラッキー。


「これ全部アオバにあげるよ」


 ロロが言うと、ジズ達も頷く。


「ええ? いいの? 凄い素材だよね」


「売れば凄いだろうね。値打ちは相当だよ。使い道もあるし、好きに使って。自分達はどうせ使わない、宝の持ち腐れになるしね。アオバにつもりだよ」


 ジズは言った。


「なら、遠慮なく譲り受けますよ」


 短剣もボロボロだし、コンゲツに言って、龍の鱗で新しい短剣を造って貰おう。強度もミスリルよりも頑丈でしょうから。それに蒼いブルー ウィングスのメンバーにも装備させてファミリー強化しようかな。


 ありがとうとお礼を言い、それらを巾着にしまった。


「え~凄い。何この鞄。こんなに小さいのに何でも入るの? 量は? 」


 ワホイットは興味津々覗いている。教えてあげた。


「流石、転生者ってところかな」


 ジズは笑顔で言った。


 残りの邪龍の残骸を、ディフォ化したレモンとライムに処理させた。というか、言う前に既に動いてくれていた。実に素晴らしい。


 デフォ化のレモン達の処理の仕方を、奇妙な顔で見ていたシバ。


「何と表現をしていいのやら」


「でも、あの姿は見ていて飽きないでござるよ」


 と、顔をニヤケさせながら言うスリップ。


「「うんうん」」


 と、頷くワホイットとラブック。


 処理が終わるまでしばら雑談して過ごした。

 この時、ライムとレモンの体が光ったのを誰も気づかなかった。



 まるで元から邪龍はいなかったかのように、キレイさっぱり処理を終えたライムとレモンが合流した。流石です。


 一旦ライムとレモンを【補充】し、ゲートの外へ出た。するとゲートが消えた。


 ゲートを出る前ジズ達は一礼をし、外へ出た。その後ろ姿は、哀愁が漂っていた。


「邪龍を倒したから、ゲートは消えたよ。もうゲートが現れる事はないと思うよ」


 ジズは言った。


 なるほど。ゲートの中の魔獣を倒せばゲートが消えるんですね。これは世界中のゲートを消していきたくなりましたよ。

あっでもやっぱ面倒臭い。それは何かのついででいいかな。


「さて、皆さん早く戻りましょうか。タキがお待ちでしょうから」


 悲願を終えたジズが言った。


 こうして、邪龍討伐を終え、タキさんが待つ赤月レッドムーンへ戻った。




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