鳩尾の本気

鳩尾

創世記

〜寺田心、10次元を越えて〜

バビロン、それはイカロスが堕ちた地にポン太カード詐欺が横行する様なもの。つまり、人それを、チェンバロの音色と思い過ごす。

否!チェンバロが五臓六腑に染み渡る時、獅子身中の虫、三又又三の空中元彌チョップが雷鳴と共に、大地を一閃するのだ。

ゲシュタポは贖う。ポコチン至上主義者も贖う。

あぁ又三。あなたこそが元彌の継承者。和泉元彌直系の継承者にして伝承者。真の元彌チョッパーなのですね。さぁお行きなさい。チョコレートプラネットの肩幅の方を、成敗するのです。成敗の暁には、彼の右足のタコを持ち帰りなさい。さすれば私が、そなたに生き別れた鼠先輩を引き合わせようぞ。

そして大女神キョンキョンは、西の方に顔を向けた。この際、御創造になったのが多摩川である。

三又は多摩川を下った。それはそれは長い道のりだった。

それは腰巾着に入った強力ワカモトも底を尽きてきた頃合いだった。キョンキョンの膝下から実に53輪廻進んだ地点である。

「taspoの一枚も落ちてやしねぇ。あぁ、高畑充希とでもいいからセックスがしてぇなぁ」と溢したその時、つまり、三又の充希的内的時間といっても差し支えないだろう。

「がおー!」と言って草むらから出て来たのが何を隠そう、巷で名を馳せるジゴロ探偵、石倉ノアだった。

「なんの様だい探偵さんよぉ?てめぇはタダの世捨て人でい。御兄ィさんの御眼鏡にかなう様なオナゴは斡旋できねぇぜい。」そう。三又はこの銀河においてさえいえば、パンツを履いていないペリカンの様な男。石倉ノアが好む、高菜明太マヨ牛丼の様な女を美人局に用意する事さえ、叶わぬのだ。

「ならばここで死ねぇー!」石倉ノアの有無を言わさない殺人チュクチュク・スクラッチ殺法が炸裂した。否、爆裂した。10次元を超えた先、すしざんまいの社長に上り詰めた寺田心が不敵な笑みを浮かべる。


「ここは…どこだ?」三又は10次元の狭間で、勃起していた。

「ここは10次元への入り口だよ。つまりここから先は…ラバンバを踊る約束の地。映画秘宝が生き残っている最後の楽園。」

「て、寺田心?」

「そう。僕は深キョンとCMで初めて共演した時、狂う程に勃起したもんさ。つまり、精通。」

「え?それはつまり…」

「勃起したって言って・ん・じゃ・ん!」癇癪を起こした寺田心のその面は、まさしく怒り心頭に達したアンミカのソレ。最早彼は子役俳優ではない。アンミカなのだ。

「もうわかるだろ?ほら、3次元が呼んでるよ。元の世界にお帰り。僕はこれから、ニコール・アニストンでオナニーをして、チャンプロードを読んで寝るんだから。」


それはつまり、唐沢寿明が山口智子と契りを交わした様なもの。儚くも永久のカナシby TAKUYA∞なのだ。

「そうか!見えたぞ、水の一雫!」明鏡止水とはこの事!この刹那、三又はギアナ高地での修行を思い出す。そう!I trust you forever なのだ!

「俺はゴマキが好きで、Rioが大好きだぁあ‼︎」

目が覚めたのも束の間ッケンユウ。石倉ノアがローラーブレードシューズで、コ◯コーラのCM宜しく猛突進を仕掛ける。

「今更戻ってきたか又三ぉぉっ!」

「てめぇ、御兄ィさんと遊んでいる暇は、てんでねぇんでやんすヨンス。ピンクバイブスふぉーー!」それは目にも止まらぬパラノーマルアクティビティだった。推敲に推敲を重ねた奥義、パラノーマル元彌とでも名付けるべきか。

石倉ノアが倒れた。しかしその顔に、ジゴロ探偵としての後悔はなかった様だ。彼はDJとして散った。一人のノアとして散った。ヴォクシーでも、エスクァイアでもない、一人の精戦士の顔だった。

三又は振り返らずに歩く。全ては肩幅の男をぶち殺す為。切った男に興味を持つなど、それはまさしく、ブランドン・ウリーなのかブランドン・ユーリーなのかという、未来永劫続く疑問を持つ様なもの。ジェイク・ギレンホールなのかジレンホールなのか…そんな事はどうでもいいのだ。三又は最早、そのステージにはいない。スカーレット・ヨハンソンはジョハンソンでもいいのだ。

「あぁ、やっぱり高畑充希とは、セックスできそうにねぇなぁ。高畑充希と水原希子は…ねぇ。」

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