第5話 二人の女性にゆれ動く自分の心

 なんと言いますか。自分は片思いの女性のことが好きです。でも、面談してくれた精神保健福祉士さんのことも人間的な意味で気になってしまいます。その福祉士さんは自分よりちょっとだけお姉さんです。面談した理由は、自分の片思いについての相談でした。自分はチクリとする感情のことを福祉士さんに相談しました。その福祉士さんは優しくて、笑顔のステキな女性です。その時に、自分はコロッと心が落ちそうになりました。自分は精神障がい者です。その精神保健福祉士さんとは恋愛感情を持つことが許されないのです。そういうルールなのです。でも、その福祉士さんの言葉にこんなステキな一言がありました。人を好きになれてうらやましい、私はそんな野口さんと片思いの女性の関係がうらやましい、と。自分はチクリとした気がしました。ああ、この福祉士さんとは恋愛感情を持ってはいけないのだな、と。自分は片思いの女性に恋愛感情を持っています。精神保健福祉士さんのことは人間的な意味で気になってしまいます。自分は出口のない悩みに入ってしまったのだと。また何かあったら面談しますよ、そう言った福祉士さんの笑顔はステキな表情でした。


続く

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