例えば、こんな学校生活。

ARuTo/あると

1.プロローグ

1.


 ♢ ♢ ♢


 遡ること六ヶ月前の話である。


 中学三年生の俺は受験のことなど目もくれず、帰宅してゲームばかりするような日々を送っていた。


 避けては通れない毎月の定期テスト。多くの者は最低でも二週間前から対策を講じるんだろうが、俺にはそんな"当たり前"のことが出来なかった。


  焦りさえかき消してしまうテレビゲームというものは空恐ろしい。毎度、謎の余裕が生まれては長時間プレイしてしまう。


 結果、見るも無惨な答案用紙を量産する。頭では分かっている筈なのに、どうしても勉強する気になれない。


  実体験がある人は、痛いほどこの話を理解できると思う。


  ちなみに俺の定期テスト史上最低点は、英語の八点である。当時の俺に、一体何が起きたのだろうか。(※実体験)


 当然のことながら成績は悪く、国内最底辺の高校に進学する羽目はめになった。それも推薦という枠組みを借りて。


 俺は怠惰な人間だった。

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