雑な地獄棚

地獄屋

子の心、親殺し

 誰か、私の親を殺してください。

 お前の人生を想って言っているのだと、私の夢とは関係ない事を勧めながら髪を引っ張ってくる親を殺してください。

 自分の人生に責任が取れるのかと、親は言います。

 じゃあ、親の言うとおりに進んだ結果の人生の責任は、誰が取ってくれるのか? 

 誰か、私の親を殺してくだい。




 誰か、僕の親を殺してください。

 お前のせいで周りから嫌な目を向けられると、まるで僕を装飾品のように指差す親を殺してください。

 僕の事を他の子と比較しながら自慢気に話す姿がどれほど醜いのか、本人は知らないようです。

 それでも僕は親を殺す勇気も、冷酷さも持っていない、きっと親と同じ卑しい人間なのです。

 誰か、僕の親を殺してください。




 誰か、子供を殺してください。

 その子供たちはとても身体が大きいです。そして、子供の中ではとても長生きです。

 弱い者イジメが大好きです。

 まるで自分の人生が世界の標準だとでも言いたげに、自分よりも弱い子供を気付かずにイジメています。

 どうか、子供を殺してください。

 純粋で無垢な小さな子供たちが、大きな子供たちを殺してしまわないように。

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