第4話 友達はブスⅠ

今日は、珍しい事に友子から呼び出された。

学校で毎日の様に話し、放課後も一緒にメンズ関係のトークをする仲だから、改めて呼び出しは本当に珍しい。

いつも自然に集まり、自然に遊ぶ仲だから呼び出し自体が新鮮でアガる。タピオカ飲み放題100年チケットを貰った位にテンアゲだ。


友子は唯一の友達………………って、言ったら私がオンリーみたいで、テンサゲだから一番仲の良い友達と言っておこう。私等流で言えば、ズッ友だ。

そんなズッ友の友子には大変、申し訳ないんだけど、びっくりする位、金持ちでブス。いや、これは私が悪かった。もう一度、言い直す。

びっくりする位、ド金持ちでドブスMAXトロールだ。

そう、ド金持ちでドブスMAXトロールだ。

重要な事だから、2回復唱が必要だ。ド金持ちなのだから、整形もヤリ放題の筈だけど、彼女は自分の容姿について、イマイチ美的感覚が消失している。下手をすれば、めちゃくちゃ綺麗と勘違いしている節もある。友達の私から引導を渡す事はしない。そんなの悲しいし、楽しきゃぁ良くない? ってノリで言わないし、言えない。

それに私は、外見で友達は選ばない。友子だったから友達になった。ただそれだけ。それ以上でもそれ以下でも無い。友子もそうだと思う。

真意は分からないし、バイブスを上げて行きたいから、知りたくない。


と、そんなズッ友の友子に呼び出された理由は、驚愕だった。


友子に初彼ピが爆誕したらしい。大事件だ。タピオカ屋が次々、潰れるよりも事件だ。美容室が全て、うどん屋に変わる………いや、これは違う。それは私でも分かる。それ位に大事件だという事だ。

私的には大事件を表すなら、生理なのに生理用品を切らした位に大事件。そんな時に限って、黒のTバックだったりするからもう大変。コンビニも近くに無いし、頼れる人も居ない。スマホも電池切れ。でもムラムラが止まらないし、下の血も溢れるしで、血祭りでわっしょい状態。

けど、私の太腿を滴り落ちる鮮血なんて、セクシー過ぎて永久保存するメンズが続出だろうけど。


ま、それくらいの大事件だけど、私は勿論、平常心を保っている。

メンズに告白の数はそろそろ億になるかもしれなけど、付き合った数は1より下。つまり0。

私もそろそろ付き合いたいという願望がある。でも良いメンズが居ない。私に釣り合うメンズが居ないのだ。だからノーセンキュー。ばいなら〜。故に彼ぴは居ない。


うん。つまりだ。


屈辱だ。


続く

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